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小林の正捕手定着に待った? 巨人で成長中の2年目・宇佐見真吾の魅力

2月1日のキャンプインまで約2週間に迫り、自主トレーニングも終盤にさしかってきた。2014年以来のリーグ優勝を目指す巨人は史上初のFA3選手獲得など大型補強もあり、レギュラー争いが過熱。捕手も阿部慎之助が次世代の正捕手、小林誠司育成のために米グアムの自主トレで英才教育を施している。その小林の対抗馬として注目されているのが、2年目の宇佐見真吾捕手だ。

■強肩強打の23歳が「憧れ」の阿部から学んだものとは

 2月1日のキャンプインまで約2週間に迫り、自主トレーニングも終盤にさしかってきた。2014年以来のリーグ優勝を目指す巨人は史上初のFA3選手獲得など大型補強もあり、レギュラー争いが過熱。捕手も阿部慎之助が次世代の正捕手、小林誠司育成のために米グアムの自主トレで英才教育を施している。その小林の対抗馬として注目されているのが、2年目の宇佐見真吾捕手だ。

 千葉県出身の宇佐見は市柏高から城西国際大に進学し、レギュラーを獲得。「強肩強打」の捕手として注目を浴び、「憧れの選手は阿部慎之助さんです」と話す右投左打のスラッガーと同じジャイアンツに15年ドラフト4位で入団した。大学4年夏にユニバーシアードの日本代表に選ばれて世界一を経験。創価大・田中正義(現ソフトバンク)、早実高・清宮幸太郎らが出場した大学ジャパンVS高校ジャパンの壮行試合(甲子園)でもプレーした。1年目の昨季、1軍出場はなかったが、2軍調整をしていた阿部のプレーを間近で見て勉強した。

 昨年の2軍デビュー間もない頃、前の登板で阿部がリードした投手が好投し、勝利投手に。しかし、次の試合、その投手を宇佐見がマスクをかぶると失点し、精彩を欠いた。試合後、阿部からこう指摘された。

「俺のリードを見ていたか?」

■長打力は小林よりも上か

 リードの方法によって、同じ投手でも放つ輝きが違うことを知った。以降、機会を見つけては阿部のリードを見るように努めた。長年チームの要だった大先輩からの声かけがうれしく、励みになった。

 宇佐見の魅力は柔らかい打撃、長打力。昨年の秋季キャンプでは1軍に呼ばれ、首脳陣の指導を受けた。1軍選手と2軍選手の考え方の違いを学びながら成長。「自分のスイングのことを追い求めるよりも1軍のボールにどう対応するかということを考える方が大事と思いました」。1軍投手への対応力に課題は残るが、長打力は小林よりも上だろう。そのライバル同様に肩も強い。だが、打撃と肩が強ければ、レギュラーになれるかというと時期尚早だ。

 小林は何よりも昨年1軍に129試合に出場し、バッターボックスに458回も立った。シーズンのほとんどで1軍の各投手とバッテリーを組み、投手の状態がよくわかる。相手打者の特徴も少しずつインプットされてきた。1軍経験ほど強みとなるものはない。宇佐見がレギュラーを取るためには、まずは打撃でアピールし、小林と同等、それ以上のスタメンマスクをかぶること。チーム強化のため、捕手争いが熾烈になることを期待したい。

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