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大学野球

エース・西山雅貴の好投で環太平洋大が函館大との投手戦を制す【明治神宮大会
1回戦 環太平洋大 - 函館大】

環太平洋大と函館大による第49回明治神宮野球大会の大学の部1回戦は息詰まる投手戦の末に環太平洋大が勝利を収めた。環太平洋大は侍ジャパン大学代表候補強化合宿に選出されているエースの西山雅貴(3年・岡山理大付)が7回1失点の好投。

打線は3回裏に岡田拓己(4年・岡山東商)の適時打で先制点を奪うと、6回裏の仲村来唯成(1年・筑紫台)の犠飛で追加点を挙げる。このリードを西山から仲尾元貴(1年・生光学園)、大石将斗(1年・創成館)と繋いで函館大の反撃を振り切った。

「この秋は結果を出したい」と決意を持った西山が7回1失点の好結果を残した


 チームのエースである西山は昨年の明治神宮大会でも準々決勝で慶應大戦に先発し、6回無失点の好投でチームの勝利に貢献している。「去年よりは慌てることなく投げられました」と昨年の経験を武器にこの日も安定感抜群の投球を見せた。ストレートの球速は130㎞/h台半ばだが、「昨年からストレートのコントロールとキレがよくなりました」と話すように丁寧にコースを突く投球で内野ゴロの山を築いた。

 昨日に侍ジャパン大学代表候補強化合宿(12月1日から松山)に選ばれたことに関しては「もっと凄い人がいるんじゃないかと、自分はあまり気にしていないです」と謙遜していたが、それに値するだけの実力を全国の舞台で見せつけた。

西山の出身校である岡山理大附からは九里亜蓮(広島)や頓宮裕真(亜大・オリックスから2位指名)などプロ野球に進む選手が続いており、西山にも来年はその期待がかけられている。来年のドラフトに向けて「この秋は結果を出したい」と決意を述べた西山。注目度の高い全国大会の初戦でまずはしっかりと結果を残した。

◎函館大・阪内俊喜監督
「全国に出ていない差かなと感じました。選手はよくやったと思いますけど、エラーがもったいなかったですね。雰囲気にちょっと呑まれたのかなという感じがしました。こういう経験を次回に活かしたいと思います。『悔いを残さないように』と言ってきたんですけど、負けて初めて意味がわかったんじゃないですかね。また一から出直してここに戻ってきたいと思います」

★第49回明治神宮野球大会1回戦
函館大   000000100=1
環太平洋大 001 001 00X=2
【函】●福岡―沼上
【環】○西山、仲尾、大石-志賀

文・写真=馬場遼