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イチロー、最強左腕、25歳天才打者も 殿堂入り確実現役9人、米メディア特集


2017年の米国野球殿堂入り選手が間もなく発表となる。メジャーでは現役引退後、5年で殿堂入りの選考対象となる資格を手にすることになるが、米メディア「FOXスポーツ」電子版ではその発表前のタイミングで現役選手で将来的な殿堂入りが確実な9人のスーパースターを特集。マーリンズのイチロー外野手らを選出している。

■イチローはカブレラ、プホルスに続き3番手で登場

 2017年の米国野球殿堂入り選手が間もなく発表となる。メジャーでは現役引退後、5年で殿堂入りの選考対象となる資格を手にすることになるが、米メディア「FOXスポーツ」電子版ではその発表前のタイミングで現役選手で将来的な殿堂入りが確実な9人のスーパースターを特集。マーリンズのイチロー外野手らを選出している。

 特集では「どの現役選手がクーパーズタウンで永久不滅の存在となるのか、迷う価値はある。少なくとも50人は重要な候補となるが、殿堂は本当に限られた者のためのものだ」と前置きし、現役の中で殿堂入り確実な選手を選出。1番手にタイガースのミゲル・カブレラ内野手を挙げている。

 首位打者4度、本塁打王2度、ア・リーグMVP2度、3冠王というタイトルを誇るカブレラはルーキー時代の2003年にマーリンズでワールドシリーズ制覇も経験したと紹介。WAR(打撃、守備、走塁、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標で、そのポジションの代替可能選手と比較し、どれだけ勝利数を上積みしたかを表す)は現役打者で4番目に高い67.9という数値を誇っているという。

 2番手に登場したのは、エンゼルスのアルバート・プホルス内野手。記事ではナ・リーグMVP3度と新人王を手にし、現役トップの591本塁打、1214四球、1817打点を誇っていることを紹介。カージナルス時代にワールドシリーズ2度制覇したプホルスは、12月の足の裏の手術を受けたが「オフの足の手術からすぐに復帰できれば、残り175本となった今季3000本安打に到達する可能性もある」と分析されている。通算WARは91.2で現役打者トップという。

■イチローは「メジャーに完璧に適応した最初の日本人野手」

 3番手に登場するのはイチローだ。「3000本安打と500盗塁以上を達成したイチローはメジャーに完璧に適応した最初の日本人野手となった。2001年にア・リーグ新人王に加え、MVPを獲得」と称賛している。「彼の守備も悪くない。彼は腕のキャノン砲のおかげで2001年から10年までゴールドグラブ賞を受賞した。彼はア・リーグで2度首位打者、10度の200本安打、3030安打は現役選手最多となっている」。そう評されたイチローのWARは58.2で現役打者で5番目の成績となっているという。

 4番目に挙げられているのはレンジャーズのエイドリアン・ベルトレ内野手。3000本、500本塁打に迫っている名手について「堅実な支配力の定義」「どちらのマイルストーンに到達できなくても、殿堂入りは間違いなし」と評価している。通算WARは現役打者2位の81.3という。

 5番手に登場するのはアストロズのカルロス・ベルトラン外野手。1999年の新人王は2617安打、421本塁打とマイルストーンに着実に近づき、現在は指名打者として長打力を武器としているが、「かつては球界で最もスピードのある選手だった」と紹介されている。312盗塁、78本の三塁打を記録し、ポストシーズンでも活躍した39歳ベテランのWARは68.4で現役打者3位という。

 6番目に挙げられているのはタイガースのジャスティン・バーランダー投手。右腕については2011年に24勝、防御率2.40、250奪三振で投手3冠に輝き、サイ・ヤング賞とMVPも受賞したと説明。2006年に新人王に輝き、ノーヒッターを2度達成していることも殿堂入りへの大きなアピールだと伝えられ、WARは現役投手3位の52.6となっている。

■好選手が続々、最強左腕に天才打者の名も

 7番手はドジャースのクレイトン・カーショー投手。メジャー最強と称される左腕はサイ・ヤング賞3度、ナ・リーグMVPにも輝き、最優秀防御率は4度、3度の最多奪三振、21勝のシーズンが2度と圧倒的な実績を積み上げていることを紹介。WARは53.5で現役投手2位となっている。

 8番手はジャイアンツで3度のワールドシリーズ制覇を経験しているバスター・ポージー捕手が挙げられている。過去、新人王、MVP、首位打者、シルバースラッガー賞、ゴールドグラブ賞など数々のタイトルを獲得した捕手はメジャーでプレーした8シーズンで通算WARが現役打者28位の33.1だという。

 9番手はエンゼルスのマイク・トラウト外野手。「最高の万能選手」と評価される天才打者は早くも米メディアから将来の殿堂入りを確実視されている。特集では通算WARが現役打者9位の47.7とレポートしている。

 特集で名前が挙げられたのはいずれも名手ばかり。その中でイチローは最年長の43歳で唯一の40代選手となっている。また、現時点で20代はポージーら3選手でその圧倒的な成績からカーショーが28歳、トラウトが25歳の若さでリストの中に選出されている。

 毎年、大きな話題を呼ぶ殿堂入り選手の発表。今年はどの選手が栄光のリストに名を連ねるのか。メジャー通算555本塁打を誇り、先日、独立リーグ・四国アイランドリーグ(IL)plusの高知との契約合意が発表されたマニー・ラミレスらが新たに候補入りしており、投票の結果が注目される。

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