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大学野球

名門の重圧を力に変え「今が一番、勝負を楽しめている」 小島和哉(早稲田大)

「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

小島 和哉 おじま・かずや
浦和学院高→早稲田大
投手・左投左打・177センチ81キロ
1996年7月7日生(22歳)


「“絶対にゼロに抑える”と思うこととか、主将のような要職に就くとか、自分で自分にプレッシャーをかけた方が僕にはいいんです」
小島はそう言い切る。浦和学院高では2年春にエースとしてチームをセンバツ甲子園優勝に導いた。そして、名門・早稲田大でも1年時から大事な試合のマウンドを任され、今季は主将にも就任した。はたから見ると背負うものの大きさを感じずにはいられないが、かつての反省も生かして現在は力に変えることができているという。

「高校3年の時、旧チームからのレギュラーは僕しかおらず“小島のチーム”と言われた中で周りに頼れなかった。今はその失敗を生かして、信頼できる仲間に頼れるようになり、それが上手くいっています」
 高校3年時は春夏連続で甲子園出場を逃した。しかも夏は県3回戦で姿を消した。その苦い経験があるからこそ、今年は副将の岸本朋也と黒岩駿に助けも借りながらチームの先頭に立っている。

 そして迎えた大学ラストシーズンで4カードを終え、5登板連続完投のフル回転で、完封は圧巻の3試合。1年時から積み上げた白星は「22」にまで達した。
140キロ台前半でも打者の手元で伸びる速球で押していき(最速は147キロ)、変化球もカットボールやチェンジアップを中心に冴え渡っている。1点差負けが多く「模索を続けた」という3年時を乗り越え、「イメージしたことができているので今が一番、勝負を楽しめています」と充実の時を過ごしている。

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 当然、25日に行われるドラフト会議は意識には入ってくるが、「そこはどうしようもないので、時に任せます」と悟り、「今は慶應を抑える準備をしています」と、優勝のかかる27日からの早慶戦に照準を絞り調整を続けている。

 同世代の中でもトップレベルの経験を積んできた左腕は、いくつもの修羅場をくぐり抜けてきた不動心と確かな技術で、さらなる荒波も乗り越えていく。

文・写真=高木遊

TBSテレビ「プロ野球ドラフト会議」番組公式サイト
http://www.tbs.co.jp/baseball-draft/