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2017.01.05 16:27
米メディアがヤ軍田中のオプトアウト“前提”論議 球団にトレードの勧め
世間は2017年を迎えたばかりで、今シーズン開幕まで4か月を切ったところだが、米メディアでは早くも今季終了後の話題に花が咲いている。主役になっているのは、ヤンキースの田中将大投手。今季終了後にオプトアウト(契約を破棄)してFAになる権利を持っている田中を巡り、地元NYメディアは賑やかだ。米スポーツサイト「SBネーション」でも特集記事を組み、「田中はチャップマンと同じ策を取った方がいい」とトレードの勧めを説いている。
■トレードで見返りを得た後で再契約に挑戦
世間は2017年を迎えたばかりで、今シーズン開幕まで4か月を切ったところだが、米メディアでは早くも今季終了後の話題に花が咲いている。主役になっているのは、ヤンキースの田中将大投手。今季終了後にオプトアウト(契約を破棄)してFAになる権利を持っている田中を巡り、地元NYメディアは賑やかだ。米スポーツサイト「SBネーション」でも特集記事を組み、「田中はチャップマンと同じ策を取った方がいい」とトレードの勧めを説いている。
今季終了後にオプトアウトの権利を行使するか否かは田中自身が決めることだが、周囲はすでに行使することを前提に議論を展開。今回の記事でも「タナカが健康にシーズンを送る限り、オプトアウトは確実だ」と“断言”。「いずれにせよFA市場に出るというなら、ヤンキースは昨季のチャップマンと同様の策を講じた方がいい」とし、ヤンキースがシーズン半ばで優勝争いから脱落したら、エース右腕をトレードに出して若手有望株を獲得し、さらにシーズン終了後にFA選手として呼び戻すことを提案している。
田中をトレードせずにシーズン終了を迎えた後、オプトアウトの権利を行使されてFAとしてチームを離れた場合、ヤンキースには何も残らない。それならば、優勝争いの見込みがなくなった時点でトレードに出して見返りをもらった方が、田中と再契約してもしなくても、ヤンキースは何らかの“補償”を手にできるというわけだ。ただし、記事でも触れている通り、田中には全球団に対するトレード拒否権があるため一筋縄ではいかないが、「実現の可能性がないわけではない」としている。
■全球団に対するトレード拒否権も「実現の可能性がないわけではない」
シーズン途中にトレードされた主力投手が、シーズン終了後にFAとなり、再びトレード前のチームと契約を結んだ例としては、チャップマンの他に2014年オフのジェイソン・ハメル(カブス)の例がある。2014年シーズン途中にカブスからアスレチックスにトレードされたハメルは、FAとなった後にカブスと再契約を結び、再びシカゴに戻った。反対に、同じく2014年途中にレッドソックスからアスレチックスにトレードされたジョン・レスターは、そのオフにFAとなったが、育った古巣には戻らず、カブスと契約を結んでいる。
記事では、ヤンキースが田中と再契約できなかったとしても、同じく今季終了後にFAとなるダルビッシュ有やジェイク・アリエッタを獲得する可能性も示唆。その場合でも、やはり田中をそのままFA市場に送り出すのではなく、トレードした方がチームには得策だと説いている。
いずれにせよ、状況はヤンキースと田中の今季の成績次第でいかようにも変わる。まずはヤンキースと田中が、ウェイバー手続きを経ずに行えるトレード期限(通常7月31日)までにどんな成績を残すのか。優勝争いに絡み、ワールドシリーズ制覇を狙える位置にいることが、両者にとって最も好ましい状況なのかもしれない。