BASEBALL GATE

侍ジャパン

“実力の東都” プロでも活躍している?


◆ ヤクルト・石川、巨人・阿部などがプロで活躍

 東都大学野球連盟出身の選手が昨年のドラフトで、中日からドラフト2位指名を受けた京田陽太(日本大)、オリックスから2位指名を受けた黒木優太(立正大)など8人の選手がプロ入りを果たした。

 各部のリーグ戦の終了後には上位リーグの最下位と、下部リーグの優勝校で入れ替え戦が行われる東都リーグでは、6度の全日本大学野球選手権制覇を誇る駒沢大、小久保裕紀、井口資仁など多くの選手をプロ野球に送り込んでいる青山学院大が現在2部に所属する。常に結果が求められるレベルの高いリーグということもあり、 “実力の東都”と評価される。

 では、“実力の東都”で揉まれた選手たちはプロ入り後、結果を残せているのだろうか…。現役選手でみると、プロ通算152勝を挙げる石川雅規(ヤクルト)は、結果を残しているといえるだろう。青山学院大時代にシドニー五輪に出場した左腕は、プロ入り後、1年目から5年連続2ケタ勝利をマーク。通算11度の2ケタ勝利は現役最多となっている。

 打者では中央大出身の阿部慎之助(巨人)が挙げられる。01年に巨人へ入団した阿部は、打てる捕手としてプロ1年目から一軍の公式戦に出場。12年に首位打者と打点王のタイトルを獲得し、同年にリーグMVPを受賞している。プロ通算373本塁打は現役最多だ。

 その他、3月に開催される『第4回 ワールドベースボールクラッシック』(WBC)の日本代表メンバーに亜細亜大出身の松田宣浩(ソフトバンク)、駒沢大出身の増井浩俊(日本ハム)、国学院大出身の嶋基宏(楽天)、東洋大出身の大野奨太(日本ハム)、通算2000安打を達成した駒沢大出身の新井貴浩(広島)などがプロの世界でも大活躍している。昨季限りで現役引退した黒田博樹が専修大、武田勝が立正大出身だった。

◆ プロの世界で苦しんだ“平成の鉄腕”

 一方で、大学時代の力を発揮できていない選手もいる。大場翔太がそうだった。大場は、東洋大学時代の4年春にシーズン最多タイの9勝、リーグ新記録115奪三振、秋も8勝をマークし、リーグ戦春秋連覇に大きく貢献。2季連続でMVP、最優秀投手、ベストナインにも輝いた。大学通算は62試合に登板して、33勝11敗、通算410奪三振を記録。

 “平成の鉄腕”という異名を持った大場は、07年の大学・社会人ドラフトで6球団から指名を受け、ソフトバンクに入団を決めた。プロ入り後は、初登板となった08年3月23日の楽天戦で、パ・リーグ史上初となるプロ初登板・無四球完封勝利。さらに、4月5日のロッテ戦では球団新記録の16奪三振で2度目の完封勝利をマークするなど、即戦力ルーキーにふさわしい活躍を見せた。
 
 好スタートを切ったが、5月以降は勝ち星を伸ばすことができず3勝止まり。その後、11年に自己最多の7勝をマークしたが、12年以降は再び低調な成績に。15年オフに中日へトレード移籍するも、昨季は一軍登板がなく、戦力外通告を受けた。

 昨年のドラフトでプロ入りした東都出身の8選手は、プロの世界で活躍することができるか注目だ。

◆ 東都大学出身の現役プロ野球選手

【亜細亜大】
東浜 巨(ソフトバンク)
高田知季(ソフトバンク)
松田宣浩(ソフトバンク)
宗接唯人(ロッテ)
大山暁史(オリックス)
宮崎祐樹(オリックス)
九里亜蓮(広島)
永川勝浩(広島)
薮田和樹(広島)
飯田哲矢(広島)
岩本貴裕(広島)
山崎康晃(DeNA)
嶺井博希(DeNA)
板山祐太郎(阪神)

【駒沢大】
増井浩俊(日本ハム)
武田 久(日本ハム)
古谷拓哉(ロッテ)
海田智行(オリックス)
新井貴浩(広島)
梵 英心(広島)
今永昇太(DeNA)
戸柱恭孝(DeNA)
白崎浩之(DeNA)
新井良太(阪神)
江越大賀(阪神)
野本圭(中日)
大島洋平(中日)

【東洋大】
大野奨太(日本ハム)
藤岡貴裕(ロッテ)
清田育宏(ロッテ)
鈴木大地(ロッテ)
坂本一将(オリックス)※育成
小島脩平(オリックス)
小田裕也(オリックス)
乾 真大(巨人)
緒方凌介(阪神)
原 樹理(ヤクルト)
土肥寛昌(ヤクルト)

【中央大】
鍵谷 陽平(日本ハム)
島袋 洋奨(ソフトバンク)
井上 晴哉(ロッテ)
美馬 学 (楽天)
福田 将儀(楽天)
飯田 大祐(オリックス)
阿部慎之助(巨人)
亀井 善行(巨人)
沢村 拓一(巨人)
中沢 雅人(ヤクルト)
遠藤 一星(中日)

【青山学院大】
東條 大樹(ロッテ)
井口 資仁(ロッテ)
大崎雄太朗(西武)
吉田 正尚(オリックス)
杉本裕太郎(オリックス)
小窪 哲也(広島)
下水流 昂(広島)
石川 雅規(ヤクルト)
久古健太郎(ヤクルト)
加藤 匠馬(中日)

【日本大】
十亀 剣 (西武)
吉田 一将(オリックス)
縞田 拓弥(オリックス)
戸根 千明(巨人)
村田 修一(巨人)
長野 久義(巨人)
館山 昌平(ヤクルト)
山崎晃太朗(ヤクルト)
京田 陽太(中日)

【国学院大】
矢野謙次(日本ハム)
嶋 基宏(楽天)
聖沢 諒(楽天)
杉浦稔大(ヤクルト)
谷内亮太(ヤクルト)
山下幸輝(DeNA)
柴田竜拓(DeNA)

【専修大】
森山 恵佑(日本ハム)
長谷川勇也(ソフトバンク)
江草 仁貴(広島)
池田 駿 (巨人)
松本 哲也(巨人)

【立正大】
南 昌輝(ロッテ)
吉田裕太(ロッテ)
小石博孝(西武)
黒木優太(オリックス)
神戸文也(オリックス)※育成

【国士舘大】
屋宜照悟(日本ハム)
岡本洋介(西武)
岩崎 優(阪神)

【東京農業大】
高木 伴(オリックス)
松井佑介(中日)
陽川尚将(阪神)

【拓殖大】
石橋良太(楽天)