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イチローは2004年の“MVP級選手”!? 米紙が各年のMVPを“再検証”


米メディアがセイバーメトリクスの指標を用いて1931年以降のMVPを再検証する特集を行い、イチロー外野手が2004年のア・リーグMVPに選出されている。米紙「アリゾナ・デイリー・サン」電子版が特集で伝えている。

■米紙がセイバーメトリクスの指標でMVP再検証

 米メディアがセイバーメトリクスの指標を用いて1931年以降のMVPを再検証する特集を行い、イチロー外野手が2004年のア・リーグMVPに選出されている。米紙「アリゾナ・デイリー・サン」電子版が特集で伝えている。

 今回の特集で用いているのは近年、メジャーで重視されている指標の一つであるWAR(Wins Above Replacement)。打撃、守備、走塁、投球を総合的に評価して選手の貢献度を示すもので、そのポジションの代替可能選手と比較してどれだけ勝利数を上積みしたかを表している。記事では「WARはMVPやサイ・ヤング賞の投票を行う面々にも影響を与えている。過去16年で32選手中17選手がリーグでWAR首位となっている」と説明。米データサイトの「Baseball-Reference.com」の数値を基に、各年の“MVP級選手”を写真付きで掲載している。

 イチローが登場するのは実際にMVPを獲得した2001年ではなく、2004年だ。マリナーズで4年目を迎えた同シーズン、イチローはジョージ・シスラーの記録を84年ぶりに更新し、シーズン最多262安打を樹立。打率.372、出塁率.414、8本塁打、60打点、36盗塁をマークし、首位打者、ゴールドグラブ賞に輝いた。「Baseball-Reference.com」が算出する同年のWARは9.1でア・リーグトップ。今回の特集で“MVP”に選出されている。同年はエンゼルスのブラディミール・ゲレーロ外野手が獲得したがWARは5.6にとどまっている。

 一方、記事によるとイチローが新人王とMVPを同時受賞した2001年のWARは7.7で、今回の企画では当時、アスレチックスに所属したジェイソン・ジアンビをMVP級選手として選出。同選手は同シーズンで打率.342、38本塁打、120打点で、出塁率.477、長打率.660ともにリーグトップの成績を収めており、WARも9.1と高い数値となっている。

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