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8回途中1失点!東京ヤクルト・山中が復活の今季初勝利!

阪神―ヤクルト19  8回途中1失点で今季初勝利を挙げ、ファンの声援に応えるヤクルト・山中=甲子園【写真提供:共同通信社】


 東京ヤクルトの山中浩史が30日の阪神戦に先発し、8回途中1失点の好投で今季初勝利をマークした。

 一軍登板は6月30日の阪神戦以来、今季4度目の先発で初勝利を挙げた。7回までは被安打4で無失点。5回には1死満塁から糸原のセンターフライで3塁走者が生還したと思われたが、センターの青木がタッチアップした二塁走者を三塁でアウトにし、ホームインより先のアウトで併殺と、珍しいプレーで失点を免れた。

 今季初勝利に「素直に嬉しい」と、山中は安堵した表情だったが「8回まで投げきれなかった」とイニング途中での降板を悔やんだ。2本の長短打で1点を失い、さらに安打で1死1、3塁のピンチを招いてマウンドを降りた。代わった梅野が糸井、ナバーロを打ち取り、山中の勝利投手の権利が守られた。山中は「しっかり抑えてくれたので感謝している。梅野、ありがとうと言いたい」とプロ2年目の右腕に感謝した。

 アンダースローから浮き上がるようなストレートが武器で、この日は22個のアウトのうち、13のフライアウトと持ち味を発揮した。「自分の持ち味は出せた」という山中だが、「課題もあるピッチングだったので、次もしっかり準備してレベルアップして臨みたい」と、残り試合のフル回転を誓った。

 2位以下が勝率5割を割る状態が続いた今季のセ・リーグで、5連勝の東京ヤクルトは貯金2と、2位争いから一歩抜け出した。前夜の育成から復帰した梅野に続いて初勝利を挙げた山中。「負けられない試合が続くので、一戦必勝の気持ちで勝ちに貢献したい」という経験豊富な技巧派のサブマリンが、勝負どころで苦しい先発陣を救った。