日本ハム―ソフトバンク２０ 　５回、２ランを放ち本塁に向かうソフトバンクのグラシアル＝静岡【写真提供：共同通信社】

　福岡ソフトバンクのグラシアルが、21日の北海道日本ハム戦で、来日初アーチをマークし、チームの勝利に貢献した。

　昨年のWBCではキューバ代表として出場し、打率.435と好成績を残したグラシアス。バッティングの良さはもちろんのこと、サード、ショートに外野もこなせる器用さを持ち合わせている。今年2月に福岡ソフトバンク入りが発表されると、4月19日に一軍へ昇格。翌日の試合で3安打をマークするなど、自慢の打撃をアピール。しかし、5月24日の試合で左手薬指を骨折し、離脱を余儀なくされた。8月中旬には2軍の試合に出られるまでに回復すると、ケガをしたデスパイネと入れ替わる形で、1軍に再昇格を果たした。

　この日は、「3番・DH」でスタメン出場。すると、1回の第1打席でいきなり結果を残す。1死2塁のチャンスで、インコース低めのストレートをセンターへ弾き返すタイムリーを放った。これで勢いに乗ると5回の第3打席では、1死1塁で甘く入ったカーブをフルスイング。打球はレフトスタンド中段へ飛び込む第1号2ランとなった。このグラシアルの活躍もあり、チームは18安打10得点を奪って快勝した。

　ヒーローインタビューでグラシアルは、「1軍で初めてのホームランですごくうれしい。自分の中ではこれが最後のホームランではないと思っています。まだまだ打ちたい」と、意気込んだ。離脱中の主砲・デスパイネの代役をしっかり果たしているグラシアル。彼の打力は、首位追撃へ負けられない戦いが続くチームに欠かせないものになるはずだ。