オリックスに勝利し捕手甲斐（左）と抱き合うプロ初完封のソフトバンク・千賀＝京セラドーム【写真提供:共同通信社】

福岡ソフトバンクの千賀滉大が17日のオリックス戦でプロ初完封を成し遂げ、今季9勝目を挙げた。

　前回登板で今季最長の7回2/3を投げ無失点と好投し、約1カ月ぶりの勝ち星を挙げた千賀。この日も、その勢いのままに立ち上がりからつけ入る隙きを与えないピッチングを見せつけた。初回を11球で三者凡退に仕留めると、4回まで一人のランナーも許さないパーフェクトピッチング。5回に初ヒットを浴び、その後1死1、2塁と得点圏にランナーを進めてしまうが、冷静さは失わず後続をしっかり抑えてみせた。

　この好投に打線も応え、2回に松田宣浩の第23号2ランで先制。その後も効果的に追加点を加え13安打9得点とエースを助けた。大量援護をもらった千賀は9回、簡単に2死を奪うもそこから連打を浴びてしまう。しかし「前回、完封失敗したときもツーアウトからランナーを出して打たれた。でも、しっかりと9回を投げ切ろうと思った」と、もう一度気持ちを引き締め、最後の打者を148キロのストレートで内野ゴロに仕留め、見事にプロ初完封をやってのけた。

　ヒーローインタビューに立った千賀は「9回投げることもそうですけど、無四球っていうのはうれしいです」と、無四球での完封に笑顔。チームは主軸の離脱など、後半戦もケガ人に悩まされる状態が続いているが、3年連続2桁勝利に王手をかけエースの活躍があれば、勢いに乗っていけるはずだ。