９回、勝ち越し打を放ち、一塁上で雄たけびを上げる楽天・茂木（右）＝京セラドーム【写真提供:共同通信社】

東北楽天の茂木栄五郎が、2日のオリックス戦で土壇場の9回に勝ち越しタイムリーを放った。

　今季、打線不振に苦しんでいる茂木。調子の波が激しく、打率も2割半ばと苦しい状態が続いていた。しかし、このカード初戦となった7月31日の試合では、2安打3打点と、チームの逆転勝ちに大きく貢献した。

　この日は、7回までに4度打席に入り、2四球で出塁はしたものの2三振と、快音は聞かれなかった。そして迎えた9回。1対2とリードを許した場面で1番の田中和基が、2死からタイムリースリーベースを放ち同点に。土壇場で追いついたいい流れで茂木に第5打席目が回ってきた。「ランナーを返そうという思いで打席に立ちました」という茂木は、3球目の高めのストレートをセンターへ弾き返した。打球はセンター前に落ち、見事な決勝対イムリーとなった。この1点を守護神・ハーマンが守り抜き、チームは3連勝を飾った。

　ヒーローインタビューで茂木は、「センターに取られるかなと思ったんですけど、前に落ちて本当によかったです」と、決勝打を振り返った。後半戦好調なチームを「次につなごうという気持ちがいい結果につながっている」と評した茂木。この勢いに乗って、さらに自身のバッティングの調子も上げていきたい。