広島東洋の鈴木誠也が27日の読売巨人戦で本塁打を含む2安打3打点の活躍でチームの5連勝に貢献した。

　初回に無死満塁から先制の2点タイムリーを放つと、1点差に追い上げられた3回には緒方監督が「すごい当たりだったね」と脱帽するレフトへの今季11号本塁打を放った。「（相手先発・田口麗斗は）いいピッチャーなので、甘い球を見逃さないように打席に入った」という鈴木は「流れに乗ってスイングできたのがいい結果につながった」と、1、2番の連続安打からのチャンスでの一打を振り返った。本塁打については「バッティングカウントだったので、とにかく思い切りいった」と、カウント3-1からの田口のスライダーをとらえ「会心だった。感触はよかったです」と自画自賛した。

　この日の2安打で打率は.314となり、右足痛の影響で届いていない規定打席到達も目前となった。鈴木は「まだ何が起こるかわからないので、規定の数字は意識していない」と質問をかわしながらも「目安としてはいいこと」と安堵した様子。丸も3安打2打点と活躍して3、4番の2人で5安打5打点の活躍だったが、お立ち台に上がったのは鈴木一人。「本当はあの人がヒーローでしょう」と先輩を立てた鈴木は、「いつもつないでくれる。たまに自分の前で全部ランナーを返してしまうこともあるけど」と周囲を笑わせた。

　「4番の仕事は打点。そのことだけを頭に置いてやっている」という鈴木。この日も6失点と投手陣が苦しい状況のチームで、立派に4番の役割を果たしている。