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地元のジムとバッティングセンターで腕を磨く境田が攻守に活躍!宮崎産業経営大が再び常連校を撃破し8強入り【全日本大学野球選手権】

初出場の宮崎産業経営大が出場22回の創価大に続き、最多出場41回の福井工業大を3対1で破り、準々決勝進出を決めた。

 身長165cmと小柄な境田光希内野手(3年・宮崎商)の常識に囚われないダイナミックなプレーが、宮崎産業経営大に再び金星をもたらした。

 1点のリードで迎えた3回表、境田は1ボールから甘く入った変化球をやや泳ぎながらも振り抜くと、打球はライトスタンドに飛び込むソロ本塁打となり貴重な追加点を挙げた。さらに境田は5回裏無死一塁の場面でもセンターへ抜けようかという打球に横っ飛びで捕球すると、そのままグラブトスして併殺を完成させるなど守備でも再三の好守を見せて、チームの勝利に貢献した。

 この活躍は地元・宮崎の施設で鍛えあげてきた成果だ。
 肉体はボディービルダーも多く通う日高ジムで鍛える。競技会を目指す真剣な会員たちに刺激を受けてトレーニングに励むと、徐々に肉体が変化。すると、周囲の会員にも認められ、トレーニングや栄養学の知識を与えてくれるようになり、体はさらに力強さやキレを増した。
 打撃技術は高校時代から通うバッティングセンター『Full Swing』で磨く。朝以外にグラウンドを使える日は火曜と木曜の夕方、土曜の午前中だけのため、今でも週の半分以上通うことも珍しくない。
 そこでは、硬式球を打てる日時は限られるが、「しっかりとらえないと飛ばないので良い練習になる」と軟式球でも打撃練習を多く行う。また、オーナーの寺田圭次さんと頻繁に意見を交わす。寺田さんの野球経験は中学までだが「私には(これまで一般的とされている)野球理論ができなかった。だから、常識を疑うことから始めています」と話すだけに知識の吸収に貪欲で柔軟だ。
 境田に対しても、「小柄で俊足だからといって、反対方向にチョコンと打つ必要はないし、小さいから飛ばないということはない」と、打球を飛ばすための方策を議論しながら、長打力も兼ね備えた打撃を構築してきた。

 今年から「自主練習の時間を増やすために」と焼肉屋のアルバイトを辞め、ジムやバッティングセンターにかかる費用は両親が負担してくれている。それだけに境田は「周りと同じ普通の結果じゃいけないんです」と力を込める。
 常識に囚われない形で腕を磨いてきた男が、この先もさらに常識外れの結果を目指していく。

境田(写真)らの活躍に寺田さんは「いつも通りの野球をしてくれている。これだけ練習時間の少ないチームが勝つんだから野球は面白いですよね」と感慨深く語った

★2回戦・宮崎産業経営大vs福井工業大
産経大 101000001=3
福工大 000000010=1
【産】○伊達、田中-大幡
【工】●宇野、國光、下川、川村-鈴木
本塁打:産経大・境田《3回ソロ》

文・写真=高木遊