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日本プロ野球選手会から未来の日本野球を担う子供たちへ「こうふ開府500年記念事業・ベースボールクリスマス2016in山梨」開催

一般社団法人日本プロ野球選手会理事長・野球振興統括を務める大島洋平外野手(中日)

一般社団法人日本プロ野球選手会理事長・野球振興統括を務める大島洋平外野手(中日)

12月4日(日)、一般社団法人日本プロ野球選手会<会長・嶋基宏(捕手・東北楽天)、理事長・大島洋平(外野手・中日)>が主催。2007年毎年続いているオフ期間最大のベースボールイベント「こうふ開府500年記念事業・ベースボールクリスマス2016in山梨」が山梨県甲府市にある小瀬スポーツ公園・山日YBS球場を中心に行われた。

 当日は山梨市出身の松本哲也外野手(巨人)や、今年パ・リーグの新人王に輝いた高梨裕稔投手(北海道日本ハム)をはじめとする山梨県内の高校・大学にゆかりを持つ6選手・1審判員を含めたNPB全12球団26選手と5審判員が集結。晴天の下、選手たちは「西甲府住宅presents選手とキャッチボールしよう!」でキャッチボールの手ほどきを伝授。また「桔梗屋presents12球団対抗綱引きトーナメント」では子どもたちと共に共同作業。「甲府市presentsセ・パ対抗兜リレー」では子どものころを思い出し愉しむことに。

 一方、「プロの技を見てみよう」では、さすがのプレーを随所に披露すると、審判員たちは「審判にジャッジしてもらおう!」では子どもたちの投球ごとに「ストライク!」の美声を響かせた。体験型イベントとしては他にもキッズ向けの「野球であそぼう!」や「みずほ証券presentsストラックアウト&バットスピード計測」、「親子グラブづくり」などが設けられ、参加者たちが野球に様々なアプローチから触れ合っていた。

 また「山梨中央銀行presents選手トークショー」では山梨県にゆかりのある選手・審判員たちが「選手に聞いてみよう!」でも選手たちが「ここだけの話」をトーキングした。

 そしてこの「こうふ開府500年記念事業・ベースボールクリスマス2016in山梨」ではこれまで全国各都道府県で予選が開催された「キャッチボールクラシック2016全国大会」も同時開催されている。

 この「キャッチボールクラシック」とは、2011年の東日本大震災で「被災した球児に力を」という福島の中学野球指導者の熱意に共鳴した日本プロ野球選手会が、県内での野球教室を通じて新たに作り上げた競技。9人1組となって7m間隔で正対し順繰りにキャッチボールを行なって2分間でキャッチボールの数を競う。キャッチボールという野球の基本技術を小さな空間で学べると同時に「みんなで心を合わせる」野球ばかりでなく、人間として生きる上で大事なことを感じ取る競技である。

 この日は小学生28チーム・中学生41チチームが参加し、それぞれの部で球技場での予選を行った後、準決勝・決勝は山日YBS球場で開催。小学生の部では鷹巣ベイキッズR305(福井県)が115回で優勝、2位は乗附ライオンズ(群馬県)。小学生の部では地元・山梨県の白根スーパーボーイズ炎が141回で優勝し、2位は山形市立第四中学校となった。

 大会後にはエキシビションマッチとしてプロ野球選手チームとの競演も行われ、会場は拍手と歓声に包まれた。

 こうして約7時間ちかくの充実したイベントとなった「こうふ開府500年記念事業・ベースボールクリスマス2016in山梨」。終了後、一般社団法人日本プロ野球選手会理事長・野球振興統括の大島洋平外野手(中日)は「ベースボールクリスマスは色々な効果がある。キャッチボールを出来るイベントは僕らだけでなく、ファンも楽しいと思えるもの。少しでも多くの子供たちにキャッチボールクラシックには興味を持ってもらいたい」とイベントでは一般・女性の部も行われた「キャッチボールクラシック」への広い参加を呼び掛けた。

 また、山梨県にゆかりのある選手たちも、かつて戦いの場だった山日YBS球場への里帰りは感慨深いものだった様子。山梨市出身の松本哲也外野手(巨人)が「山梨県ではトークショーのようなものを見たことはあるけれど、プロ野球選手と触れ合ったり、プレーを見たりする機会はなかなか無かった。こういうイベントを通して『プロってすごいな』と思ってもらえるイベントは大切。僕もこのイベントをきっかけに、来年は今年以上の成績を残し、優勝に貢献できるようしたい」と改めて決意を話せば、山梨学院大出身で2016年のパリーグ新人王・高梨祐稔選手は「僕を成長させてくれた土地。プロ野球選手は夢を与えてくれる存在だったけど、僕もそうなって戻ってこれたのはうれしい。これからもそういう存在になっていきたいし、来年は今年以上にしっかりやって行きたい」と決意を新たに。

山梨学院大卒の2016年のパリーグ新人王・高梨祐稔選手

山梨学院大卒の2016年のパリーグ新人王・高梨祐稔選手

 また、同じく東海大甲府高出身の高橋周平選手はトークショーで、「東海大甲府での3年間がなければ、こうしてプロ入りすることも無かった。今日来ている小学生・中学生にも『高校をどうしようかな』と思っている選手もいると思いますけど、東海大甲府が良いと思います!」と母校愛を叫び、スタンドを沸かせた。

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 こうして多くの選手たちがファンや子どもたちと交流し、みんなが笑顔になった「こうふ開府500年記念事業・ベースボールクリスマス2016in山梨」。プロ野球はファンのためにプレーし、ファンはそれを見て喜び、子どもたちはその様子を見てプロ野球へ憧れ、プロ野球選手を目指す。そんな空間をより近くに感じされる「ベースボールクリスマス」は来年以降も全国各地を回りながらその輪を広げていく予定である。