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イチロー2000年以降“最も印象に残るFA10傑”に 「瞬く間に違い生み出す」


今季メジャーで16シーズン目を終えたマーリンズのイチロー外野手が2000年以降で「最も記憶に残るフリーエージェント10傑」に選出されている。MLB公式動画サイト「Cut4」が特集で伝えている。

■米メディアが特集、イチローは「瞬く間に違い生み出す存在に」

 今季メジャーで16シーズン目を終えたマーリンズのイチロー外野手が2000年以降で「最も記憶に残るフリーエージェント10傑」に選出されている。MLB公式動画サイト「Cut4」が特集で伝えている。

 各球団でストーブリーグの動きが活発化する中、現地メディアは過去のメジャーでのFA契約の大成功例を特集。2001年にオリックスからマリナーズに加入したイチローの移籍も取り上げている。

 当時、イチローはポスティングを経ての渡米でFAによる移籍ではないが、記事ではマリナーズが実現させた補強を高く評価。3年1400万ドル(約16億円)の契約で加入した日本人について「彼は瞬く間にディファレンス・メーカー(違いを生み出す存在)となった」と評した。

 イチローは加入1年目のシーズンで157試合に出場。692打数242安打、打率.350、出塁率.381、長打率.457、8本塁打、69打点、56盗塁の成績を収め、首位打者、盗塁王に輝いた。また新人王とMVPを同時に獲得。シルバースラッガー賞、ゴールドグラブ賞も受賞するなど華々しいデビューを飾った。

■強烈な印象残した“伝説のレーザービーム”、「完璧な捕殺で球界に自己紹介」

 記事ではイチローの1年目の主な成績とタイトルだけでなく、“伝説のレーザービーム”も回顧。「彼は外野からの完璧な捕殺で球界に自己紹介を果たした。三塁でテレンス・ロングを刺し、呆然とさせた」と当時の衝撃を伝えた。イチローはその年の4月11日のアスレチックス戦でライト前への打球を捕球すると、三塁へノーバウンドでストライク送球。その際、「何てことだ! イチローのレーザービームストライク!」との名実況が飛び出した動画も、記事では改めて紹介している。

 また、その初年度の輝きを上回るシーズンも併記。「感銘的なことに、イチローの04年の成績はより派手だ。打率.372、出塁率.414、長打率.455は彼のレガシーに加わり、巨額年俸での契約延長をもたらした。01年のシアトルのラインアップに加わってすぐに残したインパクトと議論するのは難しい」と評している。

 そのほかのFA「10傑」にも名選手の名前が並んだ。イチロー以外の9選手には、マニー・ラミレス(00年レッドソックス、8年総額1億6000万ドル=約180億円)、マイク・ムッシーナ(00年ヤンキース、6年総額8850万ドル=約100億円)、ジャーメイン・ダイ(05年ホワイトソックス、2年総額1050万ドル=約12億円)、エイドリアン・ベルトレ(11年レンジャーズ、6年総額9600万ドル=約108億円)、ヨエニス・セスペデス(12年アスレチックス、4年総額3600万ドル=約40億円)、カーティス・グランダーソン(13年メッツ、4年総額6000万ドル=約68億円)、ロビンソン・カノ(13年マリナーズ、10年総額2億4000万ドル=約271億円)、ジョン・レスター(14年カブス、6年総額1億5500万ドル=約175億円)、マックス・シャーザー(15年ナショナルズ、7年総額2億1000万ドル=約273億円)が挙げられている。

 中には衝撃的な大型契約も含まれており、現在、独立リーグの四国アイランドリーグ加入の可能性も浮上しているラミレスについては「(レッドソックスの)新時代の水先案内人」、「2000年代の最もインパクトを残したフリーエージェント契約の一つ」と評している。

 数々の名手にまじり、その功績を称えられているイチロー。ヤンキース、マーリンズと渡り歩く中で今季は史上30人目の3000安打も達成した。50歳まで現役を見据えるベテラン外野手は今後どのようなプレーで魅了してくれるのか。来季の活躍も期待される。

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