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2度の雨天中止を経て8回無失点の快投!広島東洋・九里が今季初勝利!

8回無失点で今季初勝利を挙げ、観客とタッチを交わす広島・九里=マツダ【写真提供:共同通信社】


 広島東洋の九里亜蓮が20日の東京ヤクルト戦に先発し、8回無失点の好投で今季初勝利をマークした。

 「逃げのピッチングだけはしたくなかったので、常に攻めの意識を持って投げた」という九里。今季自己最長となる8回を投げ、散発の5安打、与えた四球は1つのみで無失点。雨天中止で2度の先発機会を逃していたが、2回に田中の適時打で挙げた虎の子の1点を守り切って、今季最高の内容での初勝利となった。

 「最初から長い回を目指したわけではなく、一人一人という気持ちが、結果的に長いイニングの登板につながった」と無欲の結果を強調した九里。プロ初完封も期待されたが、8回に追加点のチャンスで打席が回り、代打が出て降板となった。「気持ちは行くつもりだった」という右腕だが、「9回を投げきれる投手になれるように、自分自身がレベルアップしなければならない」と、自らに言い聞かせるように悔しさも覗かせた。

 先発ローテ定着を目指すシーズンが続いているが、不安定な投球とリリーフ適性もあり、便利屋のような立場が続いている。この日の勝利で2試合続けて先発で結果を残したことになったが、「何度も続けていい投球をしているわけではない。次も与えられたところでいい投球をしたい」と浮かれる様子はない。緒方監督は「いい内容の投球が続いているので、次回も期待したい」と今後も先発での起用を示唆。野村が故障離脱し、ジョンソンも夫人の出産で一時帰国となった現在、5年目のマルチ右腕に先発ローテ定着のチャンスが訪れている。