日本ハム戦に先発したオリックス・金子＝京セラドーム【写真提供:共同通信社】

　オリックスの金子千尋が10日の北海道日本ハム戦で6回を4安打1失点と先発の役目を果たして救援陣にバトンタッチ。今季初勝利はまたもお預けとなったが、チームの延長戦勝利に貢献するピッチングを披露した。

　まさに粘投だった。初回にあっさりと1点を失って嫌なムードが漂ったが、2回以降は粘りの投球。6回まで5度に渡って得点圏に走者を許したが、決定打は与えなかった。それが、未勝利が続いた今季これまでの5度の登板とは異なるところ。降板後に本人は「初回、先頭を出して、ワイルドピッチもあり、ノーヒットでも1点が入る場面を作ってしまい、簡単に先制されてしまいました。三者凡退のイニングが無く、守備の時間も長くなってしまい、攻撃にいいリズムを持って来ることができませんでした」と反省の言葉を並べたが、事実として最少失点で6回を乗り切り、チームの4カード連続勝ち越しに貢献した。

　「金子は粘り強く投げてくれた。勝ちをつけてあげたかった」と福良淳一監督もエースの投球を労った。ここまで苦しんできたバファローズのエースにとって、今日の投球が、これまでの悪い流れを断ち切る分岐点となるかもしれない。