８回、中前打で通算２千安打を達成し、笑顔のソフトバンク・内川＝メットライフドーム【写真提供:共同通信社】

　福岡ソフトバンクの内川聖一が8日の埼玉西武戦で史上51人目となる2000安打を達成した。

　「4番・ファースト」でスタメン出場を果たした内川。記録まで後1本と迫りながらこの日の試合開始前まで11打席ノーヒットが続いていた。この試合でも、記録へのプレッシャーからか少し力んだ様子が伺え、第3打席までヒットは生まれなかった。だが、迎えた8回表の第4打席。1死1塁の場面で2ボールから3球目、外角高めのカットボールを見事に捉えると、打球はセカンドの頭上を超えセンター前に落ちた。

　王手をかけてから15打席目に生まれたヒットは、内川らしいバットコントロールを見せつけたもの。だが、生みの苦しみを味わい、「正直きつかった」と本音を吐露。それだけに待望の1本に、「敵味方関係なく声援をもらえるのは野球選手冥利に尽きる。僕にとって歴史に残る日になりましたので、同じスタジアムで共有してもらえたことがうれしい」と温かい拍手を送られた球場ファンに頭を下げた。

　大記録達成まで残り25本で迎えた今季の開幕。「本来なら昨年達成していないといけない数字。現時点では特別なものはない」と、開幕前には自然体を装っていたが、開幕から打撃不振に苦しんだ。だが、当初よりもやや時間を要したが、それでも歴代9位の18000試合目でのスピード達成。「今の数字では物足りない部分もあるので、今までを取り返せるように頑張りたい」と次なる目標を見据えた内川。プレッシャーからは開放された。ここから本来のバッティングを取り戻してくれるはずだ。