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プロ野球

広島 会沢 因縁の相手と乱闘寸前も痛快一撃 緒方監督評価「腰を引くようではだめ」

 ◇セ・リーグ 広島6―4巨人(2018年5月1日 マツダ)

3回裏1死一、三塁、2打席連続の死球を受けて激高する会沢

 広島は1日、8連勝中の巨人に6―4で今季13度目の逆転勝ち。2点を追う3回、バティスタ、鈴木の連続弾などで勝ち越すと、5回には会沢翼捕手(30)が2打席連続死球の山口俊から怒りの左翼線タイムリー二塁打だ。投げては、中村祐太投手(22)が6回を8安打3失点の粘投で無傷の3勝目。王者が力づくで首位攻防初戦を制した。

 打席での落ち着きは、いつもの会沢だった。4―3の5回1死一塁で迎えた第3打席。1ボール2ストライクから先発・山口俊のフォークを左翼線に運び、貴重な追加点をたたき出した。

 「打席は全部冷静に入れていたんですけどね。結果的にヒットになってよかった」

 球場は騒然としていた。前打席で死球を受けて迎えた3回1死一、三塁での第2打席。初球、左肩付近に死球を受けると、叫びながら山口俊のもとへ向かった。両軍の選手が一斉にベンチから飛び出し、乱闘寸前。審判団からは警告試合が宣告された。

 「カッとなったことは反省しないといけない。でも戦っている以上、闘志をむき出しにしてやらないといけない」

 文字通り、ナインに闘魂を注入したと言っていい。緒方監督は「腰を引くようではだめでしょう」と精神面も評価した。

 瞬間的に悪夢がよみがえった。12年8月2日、横浜スタジアム。このときはまだ、山口俊はDeNAの守護神だった。9回代打で登場すると、148キロの直球が顔面を襲った。その場に倒れ込み、球場内に救急車が入ってくる異例の事態。「鼻骨骨折」と診断され、6年目のシーズンはこのまま幕を閉じた。まさに“因縁の相手”。この日の借りはバットで返した。

 赤ヘル打線には新たなオプションも加わった。1―3の3回。“丸の離脱によって生まれた新3・4番”の2者連続アーチで同点に追いついた。先頭の3番・バティスタが左翼へ特大の4号ソロを放つと、続く4番・鈴木はバックスクリーンへ2号ソロを放り込んだ。バティスタは「高さん(ヘッドコーチ)に“丸がいないがカバーしてくれ”と言われた。すごくいいコンビ」と新たな3番に名乗りを上げた。

 8連勝中の巨人との首位攻防初戦に勝ったというだけではない。破壊力抜群の新たなクリーンアップにもメドが立つ大きな1勝となった。(河合 洋介)

 ▽山口俊から受けた会沢の顔面死球 12年8月2日、DeNA―広島戦(横浜)の9回1死一、二塁で会沢が代打で出場。フルカウントからの6球目、DeNA・山口俊が投じた148キロの直球を顔面に受けた。ヘルメットのつばの部分がひび割れ、会沢は顔面から流血。救急車がグラウンドに入り、試合は12分間中断するなど場内は騒然となった。病院に運ばれた会沢は鼻骨骨折で、山口俊は危険球退場となり、「一番危ないところに投げてしまって申し訳ない。今は回復を願うだけです」と話した。