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マ軍番記者が予想、オズナ放出なら来季はイチローを“準レギュラー”で起用!?


マーリンズのイチロー外野手は来季、メジャー17年目、プロ26年目のシーズンを迎える。43歳で迎える来季も4番手外野手としてチームを支えることが予想されるが、トレードの噂があるレギュラー選手がチームを去った場合には、右打者との“併用”で起用が大幅に増える可能性があると、地元メディアが予想している。

■レギュラー外野手が放出となっても、イチローがいれば心配なし!?

 マーリンズのイチロー外野手は来季、メジャー17年目、プロ26年目のシーズンを迎える。今季は日米通算安打でピート・ローズ(MLB通算4256安打)超え、そして史上30人目のメジャー通算3000安打を達成。前半戦は打率3割台中盤を維持するなど好調を維持し、レギュラーではない立場で存在感を見せた。43歳で迎える来季も4番手外野手としてチームを支えることが予想されるが、トレードの噂があるレギュラー選手がチームを去った場合には、右打者との“併用”で起用が大幅に増える可能性があると、地元メディアが予想している。

 MLB公式サイトでは、読者からの質問にマーリンズ番のジョン・フリサロ記者が答える形の記事を掲載。そこで、トレードの噂が絶えないマルセロ・オズナ外野手についてのクエスチョンが飛んでいる。

「オズナをトレードに出して投手を獲得し、彼の代わりにFAで大物を獲得することはあり得るでしょうか? もしくは、大金を費やすのは非現実的でしょうか?」

 これに対して、フリサロ氏はイチローの起用法にも触れながら、丁寧に回答している。

 まずは、今季148試合出場で打率.266、23本塁打、76打点という成績だったオズナの放出については「理にかなったものとは言えないでしょう」と指摘。シーズン終盤にはイエリッチがセンターを守り、レフトに回ることも多かったオズナだが、強肩を誇る守備での貢献度も高い。問題となるのは、オズナが今オフに初めて年俸調停の権利を得たことだ。代理人が剛腕のスコット・ボラス氏であることもあり、年俸が現在の57万ドル(約6440万円)から大幅に上がることは確実だが、それでもFA市場に出ているスター選手に比べれば安い。

■オズナがトレードなら右打者と「イチローを併用するでしょう」

「オズナは年俸調停初年度であり、FA権獲得も2020年まで待たなければならない。ファンからはオズナをトレードに出し、FA市場でデクスター・ファウラーのような選手を獲得すべきという声も聞かれますが、ファウラーのような選手には少なくとも単年1000万ドル(約11億3000万円)は必要となります」

 フリサロ氏はこのように指摘。来季はライトを守る主砲スタントンの年俸が2500万ドル(約28億円)となり、イエリッチは700万ドル(約8億円)となることから、デクスター・ファウラー(カブスからFA)のような年俸1000万クラスの選手を獲得すれば、「外野の3選手だけで4200万ドル(約47億5000万円)に達してしまう」と分析している。それは「現実的ではない」というのだ。

 ここで登場するのがイチローだ。フリサロ氏は「もしオズナがトレードされるとすれば、その際はマーリンズはジェフ・フランコーアを呼び戻すなどの単年契約で選手を獲得し、イチローと併用するでしょう」と予想。今季途中にマーリンズに加入し、FAとなった右打者と再契約するなどして、イチローと併用することで、仮にオズナ放出となっても穴は埋められるという。

“準レギュラー”として起用しても、イチローならばしっかり活躍してくれる。43歳の外野手が、チームから大きな信頼を寄せられているという事実が、番記者の言葉からは見て取れる。野球に対する真摯な姿勢や、試合への準備などでも若手から尊敬を集めるイチローだが、マーリンズにおいて来季も重要な役割を果すことは間違いなさそうだ。

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