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日体大が秋春連覇に黄信号。東海大が原田泰成・小郷賢人の速球派リレーで大一番制す【首都大学野球】

4月21日に首都大学野球春季リーグ第4週が行われ、昨秋の明治神宮大会優勝・日体大が東海大との3回戦に1対4で敗れ、勝ち点を落とした。これで4敗目となり秋春連覇に黄信号が灯った。

東海大・原田は15奪三振を記録した8日に続き、この日も日体大打線を相手に11奪三振を記録した

 リーグ戦前半ながら、東海大が2敗、日体大が3敗と負けられない状況で迎えた両者の3回戦は、2回に試合が動いた。
 東海大は平山快内野手(4年・東海大相模)と藤井健平外野手(4年・大阪桐蔭)の連打でチャンスを作ると、二死後に半情冬馬内野手(1年・秀岳館)の投手内野安打で先制に成功。続く9番の平山敦規外野手(4年・健大高崎)がレフトオーバーの二塁打を放ち、2点を追加した。さらに俊足の平山が、次打者の投手内野安打の間に二塁から一気に生還。日体大のドラフト候補右腕・松本航投手(4年・明石商)から貴重な4点を挙げた。

球にバラつきが見られた松本。「力を入れるタイミングがズレていて修正ができませんでした。球のリリースが体より遠くなってしまいました」と反省を口にした。

 この援護を受けた東海大先発の原田泰成投手(3年・東海大望洋)は、右腕からこの日最速147km/hのストレートにキレの良いスライダーなど織り交ぜた投球で日体大打線から11三振を奪った。
 8回に無死一、二塁のピンチを作るが、ここでマウンドに上がった小郷賢人投手(2年・関西)が、この日最速151km/hのストレートと縦に変化するスライダーで、2三振とショートゴロに抑えてピンチを脱出。9回には二死満塁のピンチを招いたが、最後の打者を空振り三振に抑えて試合を締めた。

 日体大は22日の対武蔵大3回戦を落とせば優勝の可能性が極めて小さくなる。だが主将も務める松本は「ベンチの雰囲気は良いので粘っていきたい」と話し、古城隆利監督も原田に15奪三振を喫した8日の2回戦と比較し「食らいつくことはできました。成長はしています」と前を向いた。

今季から抑えに定着した小郷は、最速154km/hを投じる豪腕。立正大のドラフト候補外野手の裕哉を兄に持つ。

◎日体大vs東海大3回戦
日体大 000010000=1
東海大 04000000X=4
【体】●松本航、吉田−馬場
【海】○原田、小郷—海野
※対戦成績は東海大2勝1敗

文・写真=高木遊