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プロ野球

岸が楽天へ 西武からFA移籍した投手は新天地で活躍できた?


◆ 岸が楽天へ移籍

 西武からFA宣言した岸孝之が17日、楽天へ移籍した。西武はFAが導入された93年オフから15人と流出選手が最も多い。国内へFA移籍した投手に限ると、岸を含めると6人いる。西武からFAで国内にFA移籍した投手たちはどんな成績を残しているのだろうか。

◆ 西武から国内球団へFA移籍した投手

工藤公康(西武→ダイエー)
移籍前:24試 11勝7敗 防3.44 [94年]
移籍後:24試 12勝5敗 防3.64 [95年]
→西武黄金時代を支えた左のエース工藤。リーグ5連覇を達成した94年オフにダイエー(現ソフトバンク)へFA移籍した。ダイエー1年目の95年に12勝を挙げるも、チームはBクラス。その後もチームは低迷したが、99年にリーグ優勝。工藤はエースとして11勝を挙げ、リーグMVPに輝いた。同年オフにFAで巨人へ移籍し、その後、横浜、西武とプレーし現役を引退。現在はソフトバンクで指揮を執る。

豊田清(西武→巨人)
移籍前:35試 3勝1敗19S 防3.97 [05年]
移籍後:38試 1勝4敗13S 防3.32 [06年]
→入団当初は先発を任されていたが、01年に抑えに転向。01年に28セーブをあげると、02年と03年には2年連続で最多セーブのタイトルを獲得した。04年以降は故障や不調に悩み、05年オフにFA宣言し巨人へ移籍。巨人移籍後も不安定な投球が続き、セットアッパーに配置転換。役割は変わったが、07年からのリーグ3連覇では巨人のリリーフ陣には欠かせない存在感を放っていた。

許銘傑(西武→オリックス)
移籍前:49試 6勝2敗1S 防1.98 [11年]
移籍後:37試 0勝3敗1S 防5.29 [12年]
→台中金剛を経て00年に西武へ入団した許銘傑は、先発やロングリリーフを務め、西武投手陣を支えた。11年は開幕当初ロングリリーフを務めるも、救援陣の不調などもあり、シーズン途中から勝ちパターンの一角に組み込まれた。同年、49試合に登板して防御率1.98の成績を残すと、前年に取得した国内FA権を宣言し、オリックスへ移籍。ちなみに外国人選手初のFA権による移籍だった。しかし、オリックスでは1年目の12年に37試合に登板したが、翌年1試合の登板にとどまり退団した。

帆足和幸(西武→ソフトバンク)
移籍前:26試 9勝6敗 防2.83 [11年]
移籍後: 1試 0勝1敗 防13.50 [12年]
→左の先発として西武時代に4度の2桁勝利を記録。日本一に輝いた04年が10勝、08年は11勝を挙げた。西武最終年の11年は9勝に終わったものの、防御率は2.48を記録。チームに欠かせない存在感を発揮していたが、国内FA権を行使して地元・福岡のソフトバンクに移籍した。移籍1年目は和田毅、杉内俊哉が抜けた左の先発の1人として期待されるも、わずか1試合の登板にとどまった。結局、ソフトバンクでは西武時代のような活躍ができず15年に現役引退した。

涌井秀章(西武 → ロッテ)
移籍前:45試 5勝 7敗13S 防3.97 [13年]
移籍後:26試 8勝12敗 0S 防4.21 [14年]
→2年目の06年に12勝をマークすると、同年から5年連続2桁勝利を記録。松坂大輔がメジャー挑戦後エースとして活躍した。しかし、11年以降は不振で苦しむと12年と13年はリリーフを務めた。13年は45試合に登板して13セーブを記録したが、同年オフにロッテに移籍。移籍1年目の14年こそ8勝にとどまったが、2年目の昨季は最多勝、今季も10勝をマークした。