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原澤健人の連発などで富士大を圧倒!東洋大・高橋昭雄監督の有終の美へ好発進【明治神宮野球大会】

強打を誇る東洋大が、富士大のドラフト候補左腕・鈴木翔天投手(3年・向上)らを打ち崩して、9対1の7回コールド勝ちで準決勝進出を決めた。

ようやく持ち前のパンチ力が開花して勢いに乗る原澤。卒業後はSUBARUに進む


今秋限りで退任する名将・高橋昭雄監督の有終の美を飾るべく、気合い十分の選手たちが、初回から好左腕・鈴木に襲いかかった。

振り逃げと四球でもらったチャンスで5番に起用された原澤健人内野手(4年・前橋工)のセンター前タイムリーで先制に成功する。2回には竹原祐太外野手(3年・二松学舎大附)の内野安打で1点を追加した。さらに3回には宝楽健吾外野手(4年・PL学園)のタイムリー三塁打で2点を追加し、この回限りで鈴木を降板に追い込んだ。

その後も手を緩めない東洋大は、5回に右足太もも裏の故障でスタメンを外れていた中川圭太内野手(3年・PL学園)から直前に「変化球狙い」を助言された原澤が、カーブをレフトスタンドに運ぶソロ本塁打。続く6回には、原澤がストレートを再びレフトスタンドに運ぶなど勢いは止まらずに9得点。

投げても主将の飯田晴海投手(4年・常総学院)と甲斐野央投手(3年・東洋大姫路)のリレーで富士大打線を1点に抑え、7回コールド勝ちを収めた。

高橋監督は「鈴木くんは好投手なので苦戦するかと思いましたが、よく繋いでくれました」と打撃陣を称え、特に大活躍を遂げた原澤については「1年から期待して使っていたけど、ようやく最後に開花したね」と目を細めた。

次戦の準決勝は日本体育大と九州共立大の勝者となる。「今は六大学や東都だけでなく、みんな強いからね」と警戒し、より気持ちを引き締めていた。

★2回戦 東洋大vs富士大

東洋大 1120140=9
富士大 0000100=1
(7回コールド)
【洋】○飯田、甲斐野—西川
【富】●鈴木翔、加藤、佐々木、平野−小林
本塁打:東洋大・原澤《5回ソロ、6回2ラン》

◎富士大・鈴木翔天投手(3年・向上)

「調子は良かったので力負けです。いつもなら空振りを取れるストレートが打たれてしまいました。スライダーもいつもより上ずり、曲がりも手前だったように思います。もう一回り大きくなって、また神宮に帰ってきたいです」

文・写真=高木遊