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プロ野球

高校通算111本塁打、最強スラッガーとしてプロの道へ 清宮 幸太郎(早稲田実業高)

清宮 幸太郎 きよみや・こうたろう
早稲田実業高
内野手・右投左打・184センチ101キロ・1999年5月25日生(18歳)

 2017年ドラフトの最注目選手。前人未到の高校通算111本塁打に代表されるボールを遠くに運ぶ能力、ほとんどのコースを苦にしないバットコントロール能力。チームのみならず、侍ジャパンU-18でも大いに発揮されたキャプテンシー。そして野球界を超え、世間から常にスポットライトを浴びる中、アーチを描き続けたメンタル。すべての部分において高校野球レベルを凌駕する実力を持つ。

 ラグビーの選手・監督として日本トップクラスの実績を残し、現在ではトップリーグ・ヤマハ発動機ジュビロの監督を務める克幸氏を父に持つ清宮は、初等部、中等部、そして高等部と一貫して早稲田大学系属早稲田実業学校で学生生活を過ごす中、早くからその才能を見せてきた。軟式のオール麻布で野球を始めると、小学4年から東京北砂リトルで硬式に転向。中学1年時にはリトルリーグ世界選手権に出場し、現地メディアに「和製ベーブ・ルース」と称される強打でワールドチャンピオンに輝いている。

 その後、中学時代は調布リトルシニアに所属。ここではけがなどで苦しむ時期もあったが、練習では160メートル弾を放つなど、長距離の素地を整えて早稲田実業高で高校野球の道へ。入学早々の春季東京都大会では3試合で14打数6安打。準々決勝の関東第一戦で本塁打を放つ鮮烈なデビューを飾った。

 そして1年夏。西東京大会では20打数10安打10打点と主砲の働きで優勝。甲子園でも2本塁打を放ちチームをベスト4に導く活躍で1年生で唯一侍ジャパンU-18代表に選出。地元開催で準優勝したWBSC U-18ワールドカップでも全試合4番を張った。

 2年秋からは主将を務め、通算5本塁打を放ち秋季東京都大会優勝、明治神宮大会準優勝。3年春のセンバツでは2回戦敗退に終わったが、春の東京大会では6試合5本塁打・決勝戦の日大三戦では終盤2打席連続本塁打を放ち優勝。続く春季関東大会2試合、夏の西東京大会3試合と合わせ、公式戦8試合連続・10本塁打の快挙も演じている。

 西東京大会決勝戦で東海大菅生に敗れた後は、侍ジャパンU-18に2度目の選出。主将をとしてカナダでのWBSC U-18ワールドカップ全9試合で4番を務め、2本塁打を積み上げて高校野球生活を終えた。

 9月22日のプロ入り表明会見では「いずれは868本を目指せる選手になりたい」と早稲田実業の大先輩・王貞治さんを目標に掲げた清宮。数々の不可能を可能にしてきたスラッガーは、2017年10月26日、次なる夢を実現させるためのドアを開く。