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高校野球

バランスに長けた京都のタフネス右腕 北山 亘基(京都成章高・投手)

「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

北山 亘基(京都成章高・投手)
きたやま・こうき
右投右打 182cm77kg 1999年4月10日生


バランスのよいフォームから最速146キロ・常時140キロ台のストレートと、スライダー・チェンジアップを投げ分ける京都成章の大黒柱。夏の京都大会では全6試合に先発し49回を投げ切るタフネスぶりも目についた。

京都府京都市右京区出身の北山は市立京北第一小3年時に軟式・京北ファースト少年野球クラブで野球を始め、市立周山中では軟式野球部で投手。京都成章高に進むと入学直後から公式戦ベンチ入り。1年夏には京都大会初戦先発に抜擢されるなど、早くから松井常夫監督ら首脳陣の信頼を得ながら2年春からはエースの座に就いた。

しかし、その後は不調が続き2年夏の登板は1試合・3分の1回のみ。2年秋に至っては登板機会にも恵まれない屈辱。これが、北山を一回り成長させる要素となった、冬に積んあ鍛錬でスタミナを身に着けた翌年春は京都府大会一次選2回戦・洛星戦で16奪三振ノーヒットノーランを達成するなどベスト8入り。

キャプテンとして臨んだ最後の夏は49回を投げて60奪三振の内容もさることながら、4回戦以降は5日間で4試合という日程にあっても準々決勝・花園戦、準決勝・綾部戦、そして決勝・龍谷大平安戦と全て1人でマウンドを守り抜く気持ちの強さが光った。

甲子園では神村学園(鹿児島)相手に最後はサヨナラ負けに終わったが、133球11奪三振3四死球3失点の熱投。制球力と高めのストレートの伸びは全国レベルにあることを証明した北山。19年ぶりに京都成章を夏の大舞台に導いた右腕は、さらなる高みに自分を導くべく、運命の瞬間を待つ。