中央大・鍬原は女房役が挙げた得点を守り切った

エースの救援で逃げ切った中央大が2対1で國學院大に勝利。

両チーム無得点で迎えた6回、先頭打者がヒットで出塁するも送りバント失敗。2死二塁とし、保坂淳介捕手（4年・佐野日大）が右中間へ2ランを放ち先制する。

待望の今季初アーチが飛び出した中央大・保坂

4回途中からリリーフした花城凪都投手（4年・興南）は一人の走者も許さないピッチングを続けていたが、7回2死を取ったところでアクシデントのため一時ベンチへ下がり、戻って来るも連続ヒットを打たれて鍬原拓也投手（4年・北陸）へスイッチ。だが2死一、三塁から暴投で1点差に詰め寄られ、9回にも一打サヨナラのピンチを背負うなど苦しい状況が続く。それでも「鍬原に預けたので信じていた」という清水達也監督の期待に応え、リードを守り切った。

これで中央大は入れ替え戦回避に王手をかけた。

勝てば最下位回避だった國學院大は、1回戦に続いて清水昇投手（3年・帝京）が先発するも、手痛い一発を浴びてしまった。攻撃陣も1点を追う9回、二塁打と犠打失策で無死一、三塁とサヨナラのチャンスを作るが後続が倒れて無得点だった。

◎中央大・清水達也監督
「（保坂の2ランについて）その前に犠打失敗もありましたが、よくキャプテンがカバーしてくれました。
（なかなか勝ち点が挙げられないと）どうしても落ち込むので、明るい気持ちでやろうと言っていました」

◎中央大・保坂淳介捕手
「（2ランは）来た球をシンプルに振ろうと思っていました。自分は本来もっと打たなきゃいけない立場なので嬉しいです。キャッチャーをやっていて一番思うのは援護点がほしいということですが、点を取らなきゃいけないのに自分ができずに悔しくてもどかしかったです。負ければ入れ替え戦が決まるというのは頭にあったので、マイナスな思考もないとは言い切れませんでしたが、それ以上に絶対に勝つと強い気持ちをみんな持ってくれていたと思います。この勝利は大きいです。ここで終わると次に繋げられるのでは全然違うので、本当に大きいです」

◎中央大・鍬原拓也投手
「後ろでいくと言われていたので、自分が試合を決めようと思っていました。花城も頑張っていた中でアクシデントがあり、自分も行く準備をしていたので気持ちが入りすぎて力みに繋がってしまいましたが、その後を抑えられたのでよかったと思います」

中央大　　000002000=2
國學院大　000000100=1

【中】畠中、○花城、鍬原―保坂
【國】●清水、小玉―横井

本塁打：中央大・保坂《6回2ラン》

文・写真：山田沙希子