BASEBALL GATE

プロ野球

2年前の悔しさ糧に社会人トップレベルの遊撃手へ 藤岡 裕大(トヨタ自動車)

「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

藤岡 裕大 ふじおか・ゆうだい
岡山理大付高→亜細亜大→トヨタ自動車
投手・右投左打・178センチ77キロ・1993年8月8日生(24歳)

走攻守の三拍子が高いレベルで揃い、身体能力も高い社会人トップレベルの遊撃手。

岡山県岡山市出身。市立操南中時代に所属したヤングリーグ・赤磐ベースボールクラブ時代から遊撃手を務め、岡山理大付高でも強肩強打の三塁手兼投手として活躍。亜細亜大では1年春のリーグ開幕戦から三塁手のレギュラーとして出場し、いきなり新人賞とベストナインを獲得。
3年秋は打率・380で首位打者となるなど、東都リーグで歴代9位タイとなる通算104安打を記録した。全国大会でも6回出場し、2年秋と4年秋の明治神宮大会で優勝。

大学選手権でも2度の準優勝を果たし、チームとしても個人としても多くのタイトルを獲得。が、満を持して臨んだドラフト会議ではチームメートの板山祐太郎が阪神、岡山理大付のチームメイト・國學院大の柴田竜拓が横浜DeNAから指名を受ける一方で、まさかの指名漏れという憂き目を見た。

悔しさを胸にトヨタ自動車に入社した藤岡は1年目は源田壮亮(西武)がいたチーム事情から右翼手としてプレー。昨夏の都市対抗では1番打者として21打数8安打の好成績でリードオフマンとしての役割を果たし、トヨタ自動車の都市対抗初優勝に貢献。若獅子賞も受賞している。

 そして今季は源田の後を継いで遊撃手にコンバート。ソツのない守りを披露しつつ、バッティングでは長打力アップを目指しウエイトトレーニングなどを行った結果、今夏の都市対抗では開幕戦の九州三菱自動車戦で、タイブレークの延長12回にサヨナラ満塁本塁打。

 侍ジャパン社会人代表に選出されて参加したBFAアジア選手権でも不動の3番打者として15打数6安打。守備でもチャイニーズ・タイペイとの決勝戦で一死満塁からセンターに抜けようかというゴロを横っ飛びでキャッチし併殺打とするビッグプレーを見せ、攻守にわたって優勝への水先案内人となった。

かくして、この2年間でアマチュアではこれ以上ないと言えるほどの実績を積み上げた藤岡。2度目のドラフトでは自信を持って、胸を張り、待ち望んだ瞬間を待つ。