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侍ジャパン

侍ジャパン初選出 DeNA・石田にかかる期待


 侍ジャパンは11月10日から4日間、メキシコ、オランダと強化試合を行う。来年開催される第4回ワールドベースボールクラシック(WBC)に向けた強化策の一つだ。第1回と2回に連覇したものの、前回大会は準決勝で涙をのんだ。第4回大会は、王座奪還のかかる大会となる。

 長らく日本球界の課題とされてきたのが、「左腕」の不足だ。今回の強化試合では、以下のメンバーが招集された。

【左腕投手】
宮西尚生(日本ハム)
田口麗斗(巨人)
石田健大(DeNA)
岡田俊哉(中日)

 投手は合計15人が選出されたが、そのうち4人が左投手だ。

 そして注目すべきは初選出のDeNA石田健太だ。石田は2年目の今季、9勝(4敗)を挙げ、球団史上初のクライマックスシリーズ出場の立役者となった。5月には、登板した4試合全てに勝利を挙げ、26イニング無失点という圧倒的な成績を残し、投手部門において月間MVPも受賞した。

 また、第1回は和田毅(ソフトバンク)、杉内俊哉(当時ソフトバンク)、第2回は内海哲也(巨人)、山口鉄也(巨人)、杉内俊哉(当時ソフトバンク)と安定した左腕が世界一に大きく貢献した。

 石田が、この強化試合で結果を残すことができれば、世界一奪還を目指す侍ジャパンにとって大きな戦力となることは間違いない。石田と対戦経験のある打者は、球の出所が見づらく、思ったよりも手元で伸びるという。

 幼少時代には柔道経験があり、広島大会で上位入賞経験もある身体の強さは、今シーズン幾度と泣くピンチを切り抜けてきた。

 来季、DeNAのエースとして、今シーズン逃した優勝、そして日本シリーズ出場の夢に再び挑むためにも、石田のさらなる成長は不可欠だ。球界の名投手、名打者が集まる真剣勝負の中で、2年目の左腕がどこまでのパフォーマンスを見せることができるか注目したい。