- プロ野球
2017.10.04 23:41
リアル二刀流“4番ピッチャー”大谷が魅せた圧巻の124球!
北海道日本ハムの大谷が本拠地最終戦となった4日のオリックス戦(札幌ドーム)で「4番・ピッチャー」で先発し、今季初完投初完封を記録した。今オフにポスティングシステムでのMLB移籍が確定的な大谷は、実質的な日本最後の登板で、投手として最高の結果を残して有終の美を飾った。
NPBでは1951年の阪神・藤村富美男以来66年ぶり、2リーグ制以降ではパ・リーグで初の「4番・投手」の先発出場で、大谷が二刀流の真髄と言える活躍を見せた。「いつも通り。今季最後なので勝てるように投げたい」とマウンドに上がった大谷は、序盤から圧巻の投球を見せた。「1イニング1イニング一人一人をしっかり丁寧に抑えられればと思っていました」と初回から4回まで全て三者凡退、2回から4回までは2三振ずつを奪い、外野に飛んだのはマレーロのライトフライだけだった。打撃でも4回の第2打席で、オリックス先発の金子から痛烈な当たりのセンター前ヒットを放ち、先制点、さらに決勝点となる3点を奪ったイニングで口火を切り、先制のホームを踏んだ。
5回と6回に安打と四球でスコアリングポジションに走者を進めたが、後続を力でねじ伏せる投球で、得点を許さなかった。最終回には1死から連続四球を与えたが、最後は併殺打でゲームセット。9回を124球、最速162キロを計測し、被安打2、10奪三振での完封劇だった。
「最後、内容があった。しっかりやり切ってくれたので、ファンの方にも『こういう投手なんだ』と認識してもらえたと思います」と栗山監督。投手としての姿は、ひとまず日本では最後になることが濃厚の大谷だが、9日に仙台で行われる東北楽天戦にも帯同する予定で、栗山監督も「そこに意味がある」とコメントしており、岩手出身の大谷が、故郷の東北で最後の勇姿を見せることが濃厚だ。