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「創造で、想像を超える。」プレーの数々。『第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ』総括 presented by 中外製薬【PR記事】

9月1日から11日まで、カナダ・サンダ―ベイの地で行われた「第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ」。今大会をスポンサードした中外製薬の「世界の若者たちの挑戦を応援したい」という思いそのままに、次世代を担う各国の選手たちが激闘を繰り広げた大会となった。選手たちが見せてくれたプレーの数々は、世界の野球界に大きなインパクトを残しその幕を下ろした。

「創造で、想像を超える。」プレーの数々を魅せた次世代のトッププレーヤーたち。【写真提供=Getty Images】

今大会特筆すべきは、大会4連覇となったアメリカ代表であろう。日本、キューバ、オランダなど難敵ぞろいのオープニングラウンドグループAを5連勝で1位通過すると、スーパーラウンドではカナダ、韓国、オーストラリアを下し3連勝。そして決勝戦でも韓国を8対0と寄せ付けない圧倒的な強さで9戦全勝、第4回大会から第7回大会までキューバが記録した4連覇に並ぶ偉業を成し遂げた。

 加えて、アメリカはその選手層でも世界に驚きを与えた。球速が150キロを超える選手が4人いる投手陣。高校2年生ながら、201センチ96キロと恵まれた体格から常時150キロ前後の速球と切れ味鋭いスライダーを投げ、2試合12イニングで27奪三振を奪ったイーサン・ハンキンスをはじめ、同様に195センチ99キロの体格を生かしたフォームからコンスタントに150キロを計測するミッチェル・ウィルコックス、来季MLB ドラフト1位候補にあがるクマ―・ロッカーも、中継ぎとして2試合登板で4回3分2回を投げて6奪三振。常時150キロ前半のストレート、140キロ近いカットボールを披露し衝撃を与えた。

 その世代最強のメンバーが揃うアメリカ代表の中でも注目は、今大会の胴上げ投手となり、オープニングラウンド・侍ジャパンU-18代表相手にも圧巻のピッチングを見せたジョン・ギン。最速153キロのストレートは微妙に揺れ動き、140キロ近いカットボール、130キロを超えるナックルカーブと1つ1つの変化球の精度が高く、強烈な印象を残した。最終的にハイレベルな好投手をそろえたアメリカは今大会計68回を投げ、防御率0.40、97奪三振であった。

 さらにアメリカは野手陣でも逸材が多かった。日本戦で左中間への豪快な本塁打を放ったトリントン・カサスは大会通算2本塁打10打点。決勝の韓国戦でも、本塁打を放ち大会MVPを獲得。また、スーパーラウンドのオーストラリア戦で大ファインプレーを見せたマイケル・シアニなど多くの野手が将来性を感じさせるプレーを見せた。

続いて今大会注目を集めたチームは、アジアの永遠のライバルでもある準優勝の韓国であろう。好投手を多く揃え、すでに韓国プロ野球・斗山ベアーズに優先指名されているエースのクァク・ビンはスーパーラウンドのアメリカ戦は8回途中まで強打のアメリカ打線を無失点に抑える好投。クァク・ビンと同じく斗山に入団が決まっているぺキム・ミンも145キロ前後の剛速球を披露し、韓国投手陣のレベルの高さを証明した。
野手でも打線の中心として活躍したカン・ベッコは、1本塁打8打点、打率.357。長打力と巧さを兼ね備えたスラッガーで、捕手としても強肩を見せた。
韓国のこの世代が、今後も成長を見せ、韓国トップチームの代表として2019年の「WBSCプレミア12」、2020年「東京五輪」、2021年「WBC」で侍ジャパンに立ちはだかる時、日本にとっては難敵となるだけに彼らの今後の活躍からも目が離せない。

 そして今大会銅メダルを死守した3位の侍ジャパンU-18代表。投手陣では6人が投球回を上回る奪三振を記録し、スーパーラウンドまで8試合の防御率1.77、71回を投げて103奪三振と日本の投手陣のお家芸である「精度の高いピッチング」で、世界の強打者たちから三振を奪った。

 その侍ジャパンU18代表投手陣の中でも光ったのは左腕・田浦 文丸(秀岳館高3年)。140キロ前半の速球、チェンジアップのコンビネーションで海外の強打者から多くの三振を積み上げ、13回3分の2回を投げて29奪三振と大会最多の奪三振を記録。「海外の打者は思い切って振ってくる分、投げやすかった」と国際大会にしっかりと適応し、今回の侍ジャパンで最も活躍した投手となった。

最優秀救援としてベストナインに選ばれた田浦(秀岳館)【写真提供= Getty Images】

また、フォークを武器にする左腕・磯村 峻平(中京大中京)はカナダとの3位決定戦を含めた4試合で7回10奪三振。「自分が得意とする内角ストレートとフォークで上手く攻められて自信になった」と本人も手ごたえを得た大会となった。

 打線は高校通算109本塁打の清宮 幸太郎(早稲田実業高3年)、甲子園で数々の打撃記録を塗り替えた中村 奨成(広陵高3年)、高校通算65本塁打のスラッガー・安田 尚憲(履正社高3年)、神奈川大会でタイ記録となる5本塁打を打った増田 珠(横浜高3年)とドラフト上位候補の野手がズラリと揃った顔ぶれの中、清宮は2本塁打を放ち高校通算本塁打を「111」まで伸ばし、安田は打率.324と一定の結果を残す一方、各選手たちは今大会に満足をすることはなかった。

 キャプテンとしても侍ジャパンU-18代表をけん引した清宮は「こんなに打てない時期が続いたのは初めて」と悩みを吐露。「2本だけ打てたのはホッとしましたし、それに関しては嬉しかった」と話したものの、3位決定戦後「申し訳ない」と責任を一身に背負い悔しさを滲ませた。

高校通算ホームランを111号に伸ばした清宮(早稲田実)。満足することなく次への課題を口にした。

「まだまだ自分の実力が足りないものが多くあるので、その分、成長の余地がある。多くの悔しさを感じることができました。」と結果を残せないはがゆさを感じながらも、前向きにこの大会を振り返った清宮。すでに高卒プロ志望を表明している増田、中村、安田も「海外のレベルの高い投手と対戦して、プロに入ればこういう投手と当たり前のように対戦するのだから、いま、苦しい思いをしてよかった」と感想を述べている。高校野球で圧倒的な活躍を魅せた選手たちが、世界のトッププレーヤーたちと激闘を繰り広げ苦しんだ経験は、今後の野球界を背負う各選手たちにとって大きな糧となるはずだ。

銅メダルを死守した侍ジャパンU18代表【写真提供= Getty Images】

今回の「第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ」で活躍した世界のトッププレーヤーたちは、先般2019年に日本で開催される事が発表された「WBSCプレミア12」や2020年の東京五輪で各国の代表のユニフォームに袖を通し活躍が期待される選手たちばかりだ。カナダの地で魅せてくれたプレーをスケールアップさせ、再び日本のファンの前で一流のプレーを見せてくれる日を楽しみに待ちたい。