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10中村 奨成(広陵3年・捕手)【悲願の世界一へ 侍ジャパンU18代表メンバー紹介 】

天理―広陵 7回表広陵2死満塁、中村が左翼線に走者一掃の適時二塁打を放つ=甲子園【写真提供:共同通信社】


聖地に名を刻んだ強肩スラッガー

この夏、甲子園の歴史に名を刻んだスーパーキャッチャー。1大会新記録となる6本塁打、42塁打、17打点、大会タイ記録となる19安打を記録した打撃では、双方向に強い打球を次々と放ち、守備においては機敏なフットワーク、二塁スローイングタイム1秒8台を誇る強肩で対戦相手の進塁をことごとく阻んだ。加えて50メートル6秒0の俊足で2盗塁を決め、3投手を巧みにリードし広陵を準優勝に導いたリード面でも高い評価を得た。

中村は廿日市市立大野東小学1年生から軟式野球をはじめ、大野リトルシニアでは強肩強打で広島県内でも有名な捕手だった。広陵に進学後は1年春からベンチ入りし、1年夏には正捕手として広島大会4強入り。しかしその後は、2年夏は広島大会準決勝で如水館に0対10で大敗。2年秋はセンバツ出場した市立呉に広島県大会準々決勝で敗れるなど、なかなか甲子園には手が届かない時期が続いた。

それでも不断の努力を続けた結果、中村は中国地区ではNO1捕手の座を不動のものに。最後の夏は広島大会準決勝、決勝と2試合連続本塁打を放って復調の兆しを見せ、決勝では春の広島県大会で敗れた広島新庄にリベンジを果たし、自身初の甲子園出場。そして聖地での活躍は野球界を超え、世間に大きなインパクトを残した。

首脳陣、チームメイト、ファンが中村に望むのは甲子園で魅せたパフォーマンスを世界の舞台で発揮することである。カナダ・サンダーベイで世界の「SHOSEI NAKAMURA」となるべく、中村 奨成の挑戦は続く。