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侍ジャパン

森下暢仁が復調の6連続三振。大平達樹が決勝弾。侍ジャパン大学代表が韓国に競り勝つ【ユニバーシアード】

第29回ユニバーシアード競技大会 予選ラウンドBグループ第3戦

侍ジャパン大学代表2-1韓国(8月25日/台湾・台北市)

★宿敵と今回も僅差の試合に

予選ラウンド3連勝で通過した侍ジャパン大学代表だったが、スーパーラウンド初戦は宿敵・韓国に苦戦を強いられた。

初回に先発の青島凌也投手(東海大)が連打を浴びて先制を許すと、その裏の攻撃では3四球で2死満塁のチャンスを作るも、一塁走者の大平達樹内野手(桜美林大)が捕手の牽制で刺されてしまった。

それでも2回裏に辰巳涼介外野手(立命館大)の右中間への二塁打でチャンスを作ると、今大会初スタメンの渡邊佳明内野手(明治大)がセンター前に運ぶタイムリーで同点に追いついた。

その後は互いにチャンスを作るが、4回裏に侍ジャパン大学代表が辰己の2打席連続二塁打などで無死二、三塁のチャンスを作るも無得点。韓国も5回表に一死三塁からスクイズを敢行するが、青島と小畑尋規捕手(立正大)のバッテリーが見破り、阻止に成功。1対1で5回を終えた。

★森下が雪辱の舞台で躍動

流れを引き寄せたのは、6回からマウンドに上がった2番手の森下暢仁投手(明治大)だった。2日前のアメリカ戦では3ランを浴び3回3失点と試合を作ることができなかったが、すぐに訪れた雪辱の舞台に森下は「任された場面で結果を残す」と気合いを入れてマウンドに上がった。

また、アメリカ戦では上体が上がってしまうことにより球も上ずってしまったが、この日はストレートと変化球とも低めに集まり、6回に三者連続三振を奪った。

これで打線にリズムが生まれたのか、直後の攻撃でそれまで打ちあぐねていた韓国の先発右腕・SEOL Jaemin投手から、大平が起死回生のソロ本塁打をレフトに運び勝ち越しに成功した。そして7回には、森下の投球にさらに火がついたかのように、三者連続三振を奪った。

この1点のリードを8回からの2イニングは、今大会3試合目のリリーフ登板となる松本航投手(日本体育大)が無安打に抑えて、韓国の反撃を許さず。

好リリーフと勝負どころの一打で、侍ジャパン大学代表が辛くも勝利した。

韓国 100000000=1

日本01000100X=2

【日】青島、森下、松本—小畑

本塁打:大平(6回ソロ)

◎善波達也監督

「大平の本塁打が効果的でした。リリーフした森下と松本も前回よりも良い投球内容でした。アメリカ戦の森下は初登板の緊張感からか、上体も球も高かったのですが、今回は低めにばっちり修正していましたね。(大会中盤だが)選手の疲労はトレーナーさんがケアしてくれているのであまり無いと思います」

◎森下暢仁投手(明治大)

「前回、自分が試合を作れなかったので、任された場面で結果を残そうとマウンドに上がりました。変化球もストライク先行できて、ストレートも浮かなかったので今日は良かったです。気温にも慣れてきたので、しっかり体調管理もできています」

◎大平達樹内野手(桜美林大)

「(本塁打の場面は)初回に自分の走塁でチャンスを潰してしまっていたので、取り返そうと思いきり振りました。ボールを長く見て、日本と違う球筋の投手対策をしています。(本職の捕手ではない一塁手としての出場が続くが)捕手だと投手のことを第一に考えますが、一塁手をやることで周りが見えて打撃にも集中できています」

★スターディングメンバー

左 島田(上武大)

遊 竹村(明治大)

二 中川(東洋大)

指 楠本(東北福祉大)

一 大平(桜美林大)

中 辰己(立命館大)

右 内海(中部学院大)

捕 小畑(立正大)

三 渡辺(明治大)

投手:青島(東海大)

文:高木遊