ヤクルトにサヨナラ勝ちし、喜ぶエルドレッド（右から３人目）ら広島ナイン＝マツダ【写真提供:共同通信社】

　終盤で4点ビハインドを跳ね返した広島東洋が6対5で東京ヤクルトにサヨナラ勝ち。延長10回、2死2塁からエルドレッドがセンターオーバーのサヨナラ打を放ち、チームは優勝へのマジックを24とした。

　先制したのは広島東洋。4回に「初球からしっかり振り抜くことができた」という松山のソロ本塁打で1点を奪った。しかし、その直後の5回、広島東洋先発の岡田が内野安打と2四球で満塁のピンチを作り、バレンティンのグランドスラムで逆転した。7回にも東京ヤクルトは山崎晃のスクイズで追加点を挙げた。東京ヤクルト先発の山中は、広島東洋打線を6回まで1点に抑え、試合は東京ヤクルトのペースで進んだ。

　しかし、東京ヤクルトが継投に入った8回、3番手の石山から丸と松山の2本の2ランを放ち、広島東洋が試合を振り出しに戻した。そして延長に入った10回裏、広島東洋は1死から鈴木が2塁打を放ち、途中出場の石原はファールフライに倒れたが、ルーキの「ツーシームを狙っていた」というエルドレッドの一打で勝敗が決した。

　東京ヤクルトはリリーフ陣が誤算。石山が4点リードを守れず、10回から登板したルーキが広島東洋打線を抑えられなかった。9回には1死2塁と勝ち越しのチャンスを作ったが、バレンティンはすでに交代し、山田にも決定打が出なかった。