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巨人指名の友にかけた言葉 1年夏から甲子園に立ったバッテリーが描く未来

2年前の夏。東京・二松学舎大付属の2人は甲子園にその名を刻んだ。2014年夏。東東京大会の決勝戦に過去10度も進出しながらも手が届かなかった甲子園の舞台。悲願の夏の初出場をたぐり寄せたのは1年生バッテリーだった。

■2人の球児が迎えた転機、分かれた進路と交わした約束

 2年前の夏。東京・二松学舎大付属の2人は甲子園にその名を刻んだ。2014年夏。東東京大会の決勝戦に過去10度も進出しながらも手が届かなかった甲子園の舞台。悲願の夏の初出場をたぐり寄せたのは1年生バッテリーだった。

 6回途中から登板した大江竜聖投手は延長10回まで1失点の力投。3点を追う7回に今村大輝捕手が3ランを放つなど、ルーキーたちが躍動し、名門・帝京を振り切った。甲子園でも1勝を挙げ、大江、今村は3年生になった今夏までバッテリーを組んだ。

 2人の呼吸は抜群だった。捕手の今村は「大江が次に何(の球種)を投げたいか、わかっています。あいつの顔を見ればわかります」と調子を見抜く。大江も全幅の信頼を置いていた。私生活もともに過ごす時間が長く、互いの習慣も理解。細かいところまでお見通しだった。大江が抑えて、今村が打って、リードして勝つ。この夏、甲子園には届かなかったが、関東一と強い東東京2強時代を形成していった。

 そして、大きな転機を迎えた。

■巨人に指名された大江に今村がかけた言葉

 大江は巨人からドラフト6位で指名を受けた。173センチと小柄だが、気迫あふれる投球が評価された。球速も最速149キロ。年を重ねるたびにキレが増していった部分もプロのスカウトの目に留まった。「目標にしていたプロ野球の世界に入れてうれしいです。ここの卒業生でもある(広島の)鈴木誠也さんと対戦がしたいです」と目を輝かせた。社会人入りを視野に入れていたが、プロの世界に飛び込んでいくことを決めた。

 指名を受けた後、女房役から祝福された。今村は大江にこう言ったという。

「絶対に4年後、俺もプロに行くから、待ってろよ」

 今村は大学野球の名門、東京六大学の明治大学への進学を希望している。プロを何人も輩出している明大で野球を学び、同じ舞台を目指していくという。交わした約束は4年後、実現しているのだろうか。再び運命は交わるか、彼らのこれからの進む道を見守っていきたい。

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