- プロ野球
2025.07.09 18:00
レジェンドOB陣がJERAセ・リーグの前半戦ベストナインを選出!全ポジションで議論白熱の中、阪神勢が11人中6人を占める!
7月7日、今年4回目となる「JERAセ・リーグ レジェンドLIVE」が放送され、セントラル・リーグ公式表彰「月間JERAセ・リーグAWARD」の選考委員を務める高橋由伸氏(巨人)、鳥谷敬氏(阪神)、佐々木主浩氏(DeNA)、前田智徳氏(広島)、宮本慎也氏(ヤクルト)、川上憲伸氏(中日)の各球団のレジェンドOBたちが、6月終了時点での前半戦ベストナインを選出した。
■第4回セ・リーグ公式配信番組『JERAセ・リーグ レジェンドLIVE2025』はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=NryDNCe6zmg
■「月間 JERA セ・リーグ AWARD」はこちら
https://cl-award.jp/
■先発部門は意見分かれるも中継ぎ、抑えは票が集中
毎月、月間大賞選手1名を選出しているセ・リーグ公式配信番組「JERAセ・リーグ レジェンドLIVE」。今回の放送は今季ここまでの全体を振り返る“特別版”となり、レジェンドOB陣が6月までのセ・リーグ6球団の戦いぶりを振り返った。
そこで避けて通れなかったのが、「パ・リーグが上位(1位〜6位)独占」だったセ・パ交流戦のこと。この日、議長を務めた川上氏は「特に打つ方。セ・リーグ球団はなかなか点を取れなかった。なんだかんだ言って、パ・リーグ球団が細かい野球もやってきて、逆にセ・リーグの方が送りバントなども決まらなかった」と指摘。セ・リーグ首位ながら交流戦では8勝10敗に終わった阪神のOB鳥谷氏は「セ・リーグ全体としてビジターで勝てなかった。DHでの戦力アップがなかなかできなかった」と分析した。その他、ファンからの質問にも答えながら各球団の交流戦の戦いぶりを振り返った。
そして番組後半では「前半戦のベストナインを勝手に決めよう」と題して、6人のレジェンドOB陣が独自の視点で、6月までの戦いで最も評価したい11人をポジション別(先発・中継ぎ・抑え投手+野手8人)をそれぞれ発表した。
先発投手部門は票が割れ、広島・床田寛樹に2票(川上、前田)、巨人・山﨑伊織に2票(佐々木、高橋)、阪神・村上頌樹に1票(宮本)、DeNA・ジャクソンに1票(鳥谷)となった。「本当に迷う」とOB陣が口を揃えた中、現役時代に先発投手として実績を残した川上氏の「5完投で3完封。最近は完投数が減ってきている中でこういう風に投げられるピッチャーはすごい」との意見が尊重されて、床田が選出された。
続く中継ぎ投手部門は、中日・清水達也が4票(宮本、佐々木、川上、前田)を集めた。その他、巨人・大勢に1票(高橋)、阪神・及川雅貴に1票(鳥谷)が入り、ファンからのコメントでは阪神・石井大智を推す声も多く寄せられたが、「石井は(頭部に打球を受けて)離脱した期間があった。そのまま(怪我なく)投げていれば間違いなく選んでいた」と鳥谷氏。「トータルで活躍しなくちゃいけない部分がある」(高橋氏)などの意見もあり、得票通りに清水に決定した。
そして抑え部門では、6月までの登板31試合で防御率0.00だった巨人の新守護神マルティネスに5票(高橋、宮本、佐々木、川上、鳥谷)が集中。中日の松山晋也に1票(前田)入ったが、「点を取られていなかったですからね。ゼロっていうのはなかなかない」(高橋氏)、「相手チームの絶望感を考えたらマルティネス」(佐々木氏)などの意見が寄せられ、マルティネスとなった。
■首位を走る好調・阪神から6人選出
続いて野手陣。捕手では阪神の坂本誠志郎が4票(宮本、佐々木、鳥谷、前田)を集め、巨人・甲斐拓也に1票(高橋)、DeNA・山本祐大に1票(川上)という投票結果になった。「僕は元々、坂本君じゃないかなと思っていましたので」(川上氏)とのコメントもあった中、「坂本がマスクを被ることが多くなってから勝ってない?」との宮本氏の指摘に「勝ってます。貢献度はムチャクチャ高い。チームを勝たせている」(鳥谷氏)として、坂本に決まった。
一塁手は難航した。投票では阪神・大山悠輔に2票(高橋、鳥谷)、DeNA・佐野恵太に2票(宮本、川上)が入り、巨人・増田陸に1票(佐々木)で該当者なしに1票(前田)。その上でOB陣から様々な意見が飛び、「彼がいることによって森下(翔太)もサトテル(佐藤輝明)ものびのびできている」(宮本氏)の意見にOB陣が頷くと、当初は「該当者なし」だった前田氏が「選ぶとしたら大山君。全試合に出ているし、守りもいい。打つ方はこれから上げて欲しい」と今後へのエールも含めて、大山に決まった。
二塁手は一転、票が集中し、阪神の中野拓夢に5票(高橋、宮本、佐々木、鳥谷、前田)が入った。DeNA・牧秀悟に1票(川上)が入ったたが、「(牧は)ここぞという時に打っている印象が強いんですけど…中野ですね」と川上氏。「(中野は)攻撃型というよりも昔ながらの2番打者。進塁打やバントや、いろいろなことをしなくちゃいけない中で3割を打っているのはすごい。出塁率も高い」(宮本氏)、「今年は守備も安定している。エラーも少なかった」(高橋氏)など多くの称賛の声とともに、中野に決定した。
三塁手もOB陣の意見はほぼ一致し、阪神の佐藤輝明が5票(高橋、宮本、川上、鳥谷、前田)を集めた。広島・小園海斗に1票(佐々木)が入ったが、「サトテルは外野で見てた。サードで見るならサトテル」と佐々木氏。4月中旬から4番に座り、6月までに20本塁打を放って目下、ホームラン王争いトップを快走する佐藤が文句なしで選出された。
遊撃手では、巨人の泉口友汰に5票(高橋、宮本、佐々木、鳥谷、前田)、広島の矢野雅哉に1票(川上)という投票結果となり、「また1人だけ!」(佐々木氏)、「独特やね!」(宮本氏)のツッコミの声に「いや、迷ったんですよ」と川上氏。その上で「泉口は最初は出てなかったけど、今は規定打席に到達してる。打率もいい」(高橋氏)、「守備も安定している。貢献度は高い」(鳥谷氏)と評価され、得票通りに泉口に決まった。
そして外野手は、広島のファビアンが5票(高橋、宮本、川上、鳥谷、前田)、阪神の森下翔太も5票(高橋、宮本、川上、鳥谷、前田)を集めて文句なしでベストナインに決定。続いて阪神・近本光司が4票(高橋、佐々木、鳥谷、前田)を集め、中日・岡林勇希が3票(宮本、佐々木、川上)となったが、「迷いましたけど、近本選手の1番・センターというのは非常に影響力がある。ずっと試合を出ていますし、盗塁も20以上している」と前田氏。現役時代に外野を守ったレジェンドの意見もあり、ファビアン、森下、近本の3人に決まった。
■次回は8月4日(月)、19時配信予定
配信中、リアルタイムでファンから多くのコメントも寄せられて大盛り上がりだった「JERAセ・リーグ レジェンドLIVE」。通常は、JERAセ・リーグ公式戦全375試合(セ・パ交流戦を除く)において、公式記録員が勝利に最も貢献した選手を試合毎にノミネートした上で月間単位でチーム別に集計を行い、最多回数の選手をチーム代表選手として各球団1名ずつの計6選手を選出し、公開選考会を実施している。
過去、年間大賞は2年連続で東克樹(DeNA)が受賞した中、今年の3・4月度は山﨑伊織(巨人)、5月度は森下翔太(阪神)が選出されたが、今後は誰が、どのような活躍を見せてくれるのか。次回は8月4日(月)、19時配信開始予定となっている。