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2022.10.16 17:13
蛭間拓哉のヒットから作ったチャンスに吉納翼が勝ち越し打!救援陣も連日の無失点リリーフで早大が連勝し、勝ち点3に【10/16 秋季東京六大学野球 立教大学vs早稲田大学】
10月16日、東京六大学野球秋季リーグの第6週2日目が行われ、第1試合では終盤に得点を重ねた早大が3対2で立大に逆転勝ちを収め、勝ち点を3とした。
立大は今季、安定した成績で3カード連続1戦目を任されていた池田陽佑(3年・智辯和歌山)が、早大は前日好救援の鹿田泰生(2年・早稲田実)がリーグ戦初先発を託されてスタートした一戦。
先制したのは立大だった。2回、無死からヒットでランナーを出すも併殺打で2死無走者となるが、続く安藤碧(3年・明石商)がヒットで出塁。すると西川晋太郎(3年・智辯和歌山)が「とにかく思い切って振っていこうと思った」と振り返った言葉通り、振り抜いた打球はレフトスタンドへ飛び込む2ランとなる。
その後は互いにホームが遠い展開。池田は初回こそランナーを二、三塁に背負うが、以降は立ち直り6回まで4安打無失点のピッチング。一方の早大は4回から継投に入り、立大打線に追加点を許さない。
膠着した試合を動かしたのは早大だった。
7回、この回から代わった島田直哉(4年・龍谷大平安)を攻め、四球で出塁した吉納翼(2年・東邦)を犠打で二塁に送でると、山縣秀のバントヒットで1死一、三塁とチャンスを広げる。2死となるが、熊田任洋(3年・東邦)のタイムリーで1点を返すと、さらに暴投で同点に追いつく。
そして8回、この回先頭の蛭間拓哉(4年・浦和学院)がレフト前ヒットで出塁すると、次打者のバスターエンドランが成功し、無死一、三塁とする。勝ち越しのチャンスに、続く吉納がライト前へタイムリーを放ち、早大がリードを奪った。
9回は伊藤樹(1年・仙台育英)が1死一・二塁とピンチを招くが、併殺打に打ち取り逃げ切って勝利。早大は18選手を起用したまさに総力戦を制し、優勝への望みをつないだ。
一方の立大は2点を先行したものの、早大の継投を前に追加点を奪えず。投げては先発の池田が右ふくらはぎをつり、7回1死一塁で降板するアクシデントも、2番手の野口裕斗(3年・東海大相模)が無失点で切り抜ける好救援を見せる。
1点を勝ち越され、なおも無死満塁のピンチに登板した6番手・吉野蓮(1年・仙台育英)も無失点に抑える好投で粘りを見せたが及ばず。敗れた立大は優勝の可能性がなくなった。
■立教大vs早稲田大2回戦
立大 020 000 000=2
早大 000 000 21X=3
【立】池田、野口、島田、宮、●沖、吉野-黒岩
【早】鹿田、齊藤正、伊藤大、○原、伊藤樹-印出
本塁打:立教大・西川晋《2回2ラン》
◎早稲田大・小宮山悟監督
「負けられない状況で昨日いい形で取れたので、今日も勝たなければ意味がなくなるという試合でしたが、終盤、選手の気持ちが伝わったような試合でした。(投手陣)自信を持って送り出しているので、しっかりしたボールを投げてくれさえすれば何とかなるだろうと思っている中で、本当によく頑張ったと思います」
◎早稲田大・中川卓也(4年・大阪桐蔭)
「試合前から難しい試合になるだろうとは考えていたんですけど、思った以上に池田投手がコントロールよく丁寧に投げていたので、いい雰囲気ではなかったんですけど、何かきっかけをつかめばいい雰囲気に変わると思ってやってきたので、いい試合になってよかったです。去年、たった一球で優勝を逃した悔しさから新チームは始まったので、何とかワンプレーを大切にして優勝をもぎ取りたいと思います」
◎早稲田大・蛭間拓哉(4年・浦和学院)
「(8回の打席について)この回、点が入れば次の回を抑えれば勝ちだったので、何とか先頭が出ればチームに勢いがつくと思ったので、どんな形でもいいから出ようという気持ちで打席に立ちました。このチームでやるのも早慶戦が最後になるので、悔いが残らないように全力で頑張りたいと思います」
◎立教大・溝口智成監督
「あらゆる面でタフさに欠けたなと思います。池田もいいピッチングをしていながら足がつり、中盤以降のピッチャーも短いイニングでしたが流れを変えたり、役割をピシッとというのはなかったです。攻撃陣は昨日も今日もですけど、一押し、迫力が足りなかったです」
◎立教大・山田健太(4年・大阪桐蔭)
「今日の試合も後半勝負になると言っていた中で、次の1点が大事だと言葉をかけていたんですけど、結果に結びつかなかった」