10月9日、東京六大学野球秋季リーグの第5週2日目が行われ、第2試合では法大が1点差を守り切り、慶大に3対2で勝利。対戦成績を1勝1敗とした。

第4週の明大戦以来となる先発マウンドに立った篠木

　法大は5回、1死一塁から山根滉太（3年・小松大谷）のタイムリー二塁打で先制。さらに、海﨑雄太（4年・埼玉栄）のヒットなどで2死一、三塁とすると、西村友哉（2年・中京大中京）がライトへタイムリー二塁打を放って2点目を奪う。
　7回には再び海﨑のヒットから2死三塁のチャンスを作ると、代打・高原侑希（3年・福井工大福井）のタイムリーで3対0とする。

貴重な3点目となるタイムリーを打って喜ぶ高原の後ろでは、ブルペン陣もガッツポーズ

　先発した篠木健太郎（2年・木更津総合）は7回まで3度の併殺打と味方の堅守にも助けられながら、3安打無失点と好投を続けていたが、8回に四球から3連打で2点を失い、降板。
無死一、三塁と続くピンチに吉鶴翔瑛（2年・木更津総合）が登板。2アウトを奪うが、慶大4番・萩尾匡也（4年・文徳）に四球を与えて2死満塁とピンチを広げてしまう。だが、5番・山本晃大（4年・浦和学院）の打席中、スタートを切っていた慶大の三塁走者がホーム手前でタッチアウト。捕手の村上喬一郎（4年・東福岡）が「完全に流れが来るなと。非常に助かりました」というワンプレーでピンチを脱した。

村上は元気いっぱいに明るく仲間を鼓舞していた

　9回には2本の内野安打と四球で2死満塁とされ、最後はフルカウントまで行ったものの、吉鶴がピッチャーゴロに抑えて法大が逃げ切り、連敗を5で止めた。

吉鶴は厳しい場面が続いたが無失点の好救援でリードを守り切った

　慶大は終盤の追い上げで法大を追い詰めたが、あと一本が出ずに1点及ばず。試合後、堀井哲也監督は「もう一歩でした」と語り、8回のホームスチールの場面については「ベンチの責任ですね」と振り返った。
3回戦は明日10日13時より、神宮球場で行われる。

■慶應義塾大vs法政大2回戦
慶大 000 000 020=2
法大 000 020 10X=3
【慶】●外丸、渡部淳、橋本達－宮崎
【法】〇篠木、吉鶴－村上

◎法政大・加藤重雄監督
「（篠木は）完封できるだろうというペース、内容だったと思いますが、慶應さんの粘り、しぶとさがあった。本来、今日ぐらいのピッチングができるピッチャーだと思っています。ここ最近のブルペンを見ていていい球が行っていたので今日は先発でしたが、期待通りでした」

◎法政大・篠木健太郎（2年・木更津総合）
「チームとしても自分としても苦しい状況が続いていて、どこかでその扉を開けなきゃいけない人がいるというのは分かっていたので、そういった存在に自分がなりたいと思っていたので、そういう気持ちでマウンドに上がりました。自分でも最後まで行けると思っていたのですが、最後に粘り負けしてしまった部分や（吉鶴）翔瑛に助けてもらった部分もあるんですけど、冷静さを常に持てたかなとは思います。真っ直ぐとスライダー中心に、フォークを交えながらということを（村上）喬一郎さんとも話していたので、自分のイメージしていた通りに投げられました」