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立大が“目覚め”の猛攻劇で逆転勝ち!東大は5点リードを守り切れず【9/25 秋季東京六大学野球 立教大学vs東京大学】

 9月25日、東京六大学野球秋季リーグの第2週1日目が行われ、第2試合では立大が15対6で東大に逆転勝ちを収めた。

終盤までリードを奪われていた立大だったが、7回表に一挙9得点の猛攻で逆転勝ちを収めた。

 開幕週で2連勝スタートを切った立大と2連敗の東大の対戦。その勢いのまま、立大が1回表に相手のミス絡みで1死三塁として内野ゴロの間に本塁生還。ノーヒットで先制点を奪った。

 だが、ここから東大打線が爆発する。立大の先発・池田陽佑(2年・智辯和歌山)に対して、2回裏に7番・櫻木隼之介(4年・鶴丸)からの3連打で1死満塁とし、1番・宮﨑湧(3年・開成)が走者一掃のタイムリー三塁打。さらに2死一、三塁から4番・井上慶秀(4年・県長野)にもタイムリーが生まれて4点を奪取。4回裏にもチャンスを作り、大音周平(4年・湘南)のタイムリー内野安打と4番・井上の2打席連続のタイムリーで計2点を追加。そして、自ら2安打を放ってチャンスメイクした先発の井澤駿介(3年・札幌南)がマウンド上でも堂々たるピッチングを続け、初回1失点も5回まで許したヒットは1本のみ。東大が6対1とリードして5回を終えた。

2回に4点、4回に2点を奪い、試合を優位に進めた東大だったが…。

 潮目が変わったのは6回表だった。溝口智成監督から「気合を入れろ!」と喝を入れられた立大打線が目覚める。四球の走者を一塁に置いて、1番・道原慧(3年・駒大苫小牧)のライトへの2ランで反撃開始を宣言。そして7回表、1死一、二塁から代打・柴田颯(3年・札幌一)がライト線を破るタイムリー二塁打で1点差に詰め寄って先発の井澤をマウンドから引きずり下ろすと、継投策に入った東大投手陣に対して1番・道原のファーストへの高いバウンドの打球(記録はエラー)で6対6の同点。さらに2者連続での押し出し四球で勝ち越した後、5番・山田健太(3年・大阪桐蔭)、6番・宮﨑仁斗(3年・大阪桐蔭)の連続タイムリーなどで一気に攻め立て、この回一挙9得点。豪快に試合をひっくり返した。

 8回表にも2点を加えた立大は、終わってみれば計12安打で15得点。対する東大も同じく計12安打を放ったが、6回以降は投手陣が崩れ、計11与四死球も相まって力負け。井出峻監督は「勝てそうになってからが本当に苦しい」と残念がった。

6回表、立大の道原がライトへ反撃開始の2ランを放つ。ここから一気に立大打線が“目覚め”た。

■立教大vs東京大1回戦
立大 100 003 920=15
東大 040 200 000=6
【立】池田陽、野口、○栗尾、沖、島田-黒岩、戸丸
【東】●井澤、小宗、西山、鈴木健-松岡泰
本塁打:立大・道原《6回2ラン》

◎立教大・溝口智成監督
「中盤までは負け試合。もっとしっかりと戦わないといけない。5点差ですから、見ての通り苦しかった。5回の整備の時に『気合を入れろ!』と言った。技術云々ではなく、気持ちでやれと言いました。どこまで響いたかは分かりませんが、結果的にその後に打線がつながったので良かったです。でもエース候補の池田があれでは困るというのが実感ですね」

◎立教大・道原慧(3年・駒大苫小牧)
「(本塁打は)2ストライクと追い込まれていたので狙っていたわけではなかった。次につなぐ意識でバットを振った結果がホームランになった。打ったのはインコースのスライダー。外野の頭は越えるかなと思いましたけど(スタンドに)入るとは思わなかったです」

◎東京大・井出峻監督
「前半はとても良かった。勝つ準備をしていたんですけど、なかなかそのまま勝つというのは大変。昔、権藤(博)さんが優勝してからが苦しいと言っていたけど、勝てそうになってからが本当に苦しい」

◎東京大・井澤駿介(3年・札幌南)
「5回まではコントロールも良く、変化球もストレートもストライク先行でいいリズムで投げられて、相手も焦っていた。でも6回からは四球からランナーを出してひとり相撲のような形になってしまった。前半は良かったですけど、後半は悔いが残ります。疲れはありましたけど、そこで新しいピッチングの形を作れなかった」