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2020.10.24 19:20
“無双”早川隆久が9回12K完封劇!早大が1対0で立大に勝利!【10/24 秋季東京六大学野球 立教大学vs早稲田大学】
東京六大学野球秋季リーグ第6週の1回戦が10月24日に行われ、第2試合では早大が1対0で立大に完封勝ち。首位・慶大と同じく、開幕7試合で無敗(5勝2分け)を継続した。
今季6試合を終えて4勝2分けの勝点5点の2位・早大と、1勝4敗1分けの勝点1.5の5位・立大の対戦。最終週の早慶戦へ向けても弾みを付けたい早大は、今季4試合(先発3試合)で26回1/3を9安打2失点(自責1)の防御率0.34、計46奪三振と無双状態を続けるエース・早川隆久(4年・木更津総合)が先発。対する立大は、今季4試合に先発して0勝3敗、防御率8.16の中﨑響介(4年・立教新座)が初回のマウンドに上った。
試合は投手戦になる。2日後のNPBドラフト会議で1位競合が確実の早大・早川は、この日も序盤から落ち着いたマウンドさばき。5回まで6三振を奪いながら、2安打無四球無失点に抑える。一方の立大も、先発の中﨑が3回を2安打無失点に抑えると、4回からはドラフト候補のサブマリン右腕・中川颯(4年・桐光学園)が2番手として登板し、両チームのスコアボードにゼロが並んだ。
迎えた5回裏だった。早大が2死走者なしから1番・金子銀佑(4年・早稲田実)が四球で出塁すると、続く2番・吉澤一翔(4年・大阪桐蔭)の放った右中間への飛球に、立大の右翼手・太田英毅(3年・智弁学園)が追い付きながらもグラブに収めることができず。タイムリーエラーとなり、早大が貴重な先制点を奪った。援護点はこの1点のみだったが、「相手よりも1点多く取れば勝つことができる」と早川。「監督のアドバイス通り、念を込めながら低めに投げました」と中盤以降も失点を許さず。7回2死1、3塁のピンチを「カットボールを大きめに曲げて三振を狙いにいった」と凌ぐと、最終的に9回146球を投げて3安打12奪三振3四死球で無失点。自身今季2度目の完封劇で、チームに勝利をもたらした。
敗れた法大は、先発の鈴木が「調子自体は悪くなかった」と5回まで2安打無失点に抑えていたが、6回に味方守備の乱れで1点を失うと、打線も援護できず。8月に9日間集中で実施された春季リーグでは4勝1敗で優勝を飾ったが、秋は開幕週に東大相手に2勝を挙げてから5試合勝利なし(4敗1分け)のまま優勝の可能性が消滅した。
■立教大vs早稲田大
立大 000 000 000=0
早大 000 010 00X=1
【立】中﨑、●中川、宮海-竹葉
【早】○早川-岩本
◎早稲田大・小宮山悟監督
「もう少し楽に、早めに点を取って、というシミュレーションをしていたが、なかなか思うように打線が機能しなかった。しんどい試合になった。勝てて良かったです。(タイムリーエラーに)お日さまも味方してくれたと思いますけど、(早川ならば)1点取ってくれたらなんとかなるというところですね。早川は本当に安心して見ていられる。最後だけ、多少ソワソワした。報道では10年に1人とか言われているようですが、和田(毅)とされているので20年に1人のサウスポーです。本当に頼もしく育った。(和田より)球が速いですから、価値は高い」
◎早稲田大・早川隆久(4年・木更津総合)
「無駄なフォアボールが多かったので、そこが自分の中での反省点。次に向けて直していきたい。(7回のピンチは)ゆっくり、野手陣に声を掛けながら抑えられた。自分が出したランナーだったので、自分が切り抜けられればと三振を取りに行った。明日の試合も勝ち切ってドラフトを迎えられるようにしたい」
◎立教大・溝口智成監督
「継投は最初から決めていた。いかに点をやらないかを考えた末の判断。(早川は)ほとんどボールが先行しない投手なので、若いカウントの球を捉えるということだったんですけど、それを上回られた。途中からは配球も変えられて、結果的にゼロに抑えられているので、力が及ばなかったといいうことです。打線も全体的に下降してしまっている。個人個人に頑張ってもらうしかない。ピッチャー陣は上向いてきて、今日も1失点で、それもエラー絡みですから。うまく噛み合わないというところですね」