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2019 WBSC プレミア12 世界の野球強豪国 アメリカのメンバー紹介【WORLD BASEBALL vol.44】

 メジャーリーガーを出さないこの大会をMLBは若手プロスペクトの品評会ととらえているようだ。プロ3年目の選手とマイナーリーグのシーズン後にメジャー予備軍を集めてアリゾナで実施されるフォールリーグに参加経験がある選手がそれぞれ11人という数字にもMLBの姿勢が端的に現れている。

 しかし、一方で本大会出場の南北アメリカ7か国中最上位となり、東京オリンピックの出場権を得たいのも事実だ。

【オリックスのブランドン・ディクソン】

【写真提供:共同通信】オリックスのブランドン・ディクソン

 そういう中、実績らしい実績があるというのは、今シーズン、チーム事情から本来の先発から抑えに転向、2ホールド、18セーブを挙げたオリックスのブランドン・ディクソンに、昨年ブリュワーズの地区優勝に貢献し、メジャー10年で31ホーマーを記録しているキャッチャー、エリック・クラッツ(ヤンキースマイナー)、今シーズンは10回の先発マウンドで1勝5敗に終わったが、メジャー11シーズンで通算69勝、2ケタ勝利も2度経験、昨シーズンはパドレスで開幕投手を務めたクレイトン・リチャード(ブルージェイズ)、メジャー4シーズンで4勝2敗、今シーズンも7試合に登板したブルックス・パウンダーズ(メッツ)、今シーズンは3Aのみでシーズンを終えたものの、メジャー3シーズンで5勝を挙げているリリーフ左腕ケイレブ・シールバー(ブレーブスマイナー)と言ったところで、彼らがその経験でチームを引っ張っていくことになるだろう。

 打線の方は、今季打率.239ながら3Aと2Aで計27本塁打のボビー・ダルべック(レッドソックスマイナー)、3Aで.334、97打点、30本塁打のマーク・ペイトン(アスレチックスマイナー)、故障もあり出場65試合にとどまったものの、3Aで14本塁打をマークしたブレント・ルーカー(ツインズマイナー)らが主軸に座ると予想され、他国に比べてもひけをとらない強力なものになる。

 投手陣は、先に挙げたメジャー経験者のほかに、今季3Aと2Aで先発投手として6勝を挙げたパーカー・ダンシー(アスレチックスマイナー)らが控えており、マイナーリーガーによる代表チームとは言え、やはり層の厚さを感じざるを得ない。

 しかし、3A、2Aの選手が主力を務める一方、シングルA、それもルーキーの集うショートシーズンで今年プロキャリアを始めたばかりの選手もおり、彼らのようなまだプロとしての経験が浅い選手がどれだけベンチの期待に沿うことができるかが、チーム・アメリカにとって上位進出のカギになるだろう。

 チームU.S.A.は、大会を前にして10月21日から27日までアリゾナ州サプライズでキャンプを行い、メキシコ・グアダラハラへ移動、現地時間2日(日本時間3日)初戦のオランダ戦を迎える。

文=阿佐智