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高い順応力と勝者のメンタリティで千葉に新たな栄光もたらす 福田光輝(法政大/ロッテドラフト5位指名)【Future HeroesVol.43】

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 小中高と日本一を経験し、法政大でも3年秋に東京六大学リーグ制覇を経験。今年は主将としてチームを引っ張った福田光輝。常に勝者の中心にいた男は、NPBの世界でも大きな存在感を放つかもしれない。

福田光輝(ふくだ・こうき)・・・1997年11月16日生まれ。東淀川ボーイズ(硬式)→大阪桐蔭→法政大4年。176cm80kg。右投左打。内野手。

【福田光輝(ふくだ・こうき)・・・1997年11月16日生まれ。東淀川ボーイズ(硬式)→大阪桐蔭→法政大4年。176cm80kg。右投左打。内野手。】

「プロを目指して法政に来て、目標を達成できた。すごく充実した4年間でした」と振り返る。

 大阪桐蔭高では好守の遊撃手として2年夏に甲子園制覇に貢献。高卒でのプロ入りを目指していたが3年時は思うような結果を残せず、西谷浩一監督らとも相談し法政大に進んだ。

 大学では1年春からベンチ入りしたが7試合に出場して無安打。2年春から出場機会が多くなるが、最終学年になる前までは3年春の打率.279が最高成績と際立つ成績は残せず、秋の優勝時も打率.200で明治神宮大会でも出場は無かった。

 それでも「1年生の時から“大学生のボールが・・・”とかはありませんでした。試合でいかにパフォーマンスを出すかだけでした」と焦ることなく、ひとつずつできることや試行錯誤を積み重ねた。

 そして4年生、小中高に続く主将となった今年、福田は目覚しい活躍を見せる。

 13試合で春に打率.354、13打点のキャリアハイの成績を残してチームを牽引。秋も打率.333を記録してNPB球団スカウトにも大いにアピールした。

 これには青木久典監督も「3年まではコレといった数字は残しているわけではないのですが、4年生の春秋になってしっかりと結果を残してくる。ココ!という時に照準を合わせる実力やホシを持っていますよね」と舌を巻く。

 その上で「リーダーシップもあるし野球バカではない。考える能力がある。ダメだと思ったらすぐ通用するための練習に取り組めるし、形を変えられますよね」と順応性の高さを評価。「周りのレベルが高ければ高いほど結果を出すタイプじゃないかと思うんですよね」と期待をかける。

 くしくもロッテは今季、長年様々な形でチームに貢献してきた鈴木大地をFAによる楽天移籍で失った。だが、福田が目指すスタイルもあらゆる役割を担うことができる選手であり、福田がいずれその穴を埋めるばかりか新たな世界をファンに見せてくれるかもしれない。

「小さい頃からの夢だった舞台で活躍できるように、打順でも守備でもどこでもできるような選手になりたいですね。目標を見失わずにやっていきたいです」

 どんな状況でも課題と向き合い、着実に階段を上ってきた福田だからこそ、その言葉には自信がみなぎっているように聞こえた。

文・写真=高木遊