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Ballpark Trip

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心の底から野球を愛する監督が作ったベースボール居酒屋「リリーズ 神田スタジアム」【Ballpark Trip vol.26】

ユニホームが所狭しとならぶ店内

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 東京千代田区、JR神田駅の北口を出てすぐ。数千点の野球グッズに囲まれて、場内4台のモニターで流れるプロ野球中継や過去の懐かし名勝負を肴に、お酒を楽しむことができる野球居酒屋「ベースボール居酒屋リリーズ神田スタジアム」がある。

 店舗は雑居ビルの2階に構えており、階段を登るまでにも「イチロ・ニッサン」の若かりし頃のイチローや、国民栄誉賞を受賞した松井秀喜と長嶋茂雄のポスターが飾られるなど、野球ファンにとって興奮間違いなしのグッズが出迎える。

 そして、いざお店の中に入っても圧巻だ。ユニフォームをはじめとした野球グッズが所狭しと並び、床に敷かれた人工芝やホームベース型の座布団、また選手直筆のサインも数多く並んでおり、「ファン目線」を徹底的に意識した作りになっている。

シーズン中には毎日多くの野球ファンが詰めかけ、特に日本シリーズや国際大会がある日には予約でいっぱいになる。

監督の高橋雅光さん

 お店のオーナーであり「監督」でもある高橋雅光さんは、プロ野球の12球団すべてのファンクラブに加入している程の大の野球ファンで、その野球への熱い思いから「ベースボール居酒屋リリーズ神田スタジアム」のオープンに至った。

 飾られているユニフォームは、元々高橋さんが好きで集めていたもので、開店後も無料配布のイベント試合にも積極的に足を運び、その数を増やしてきた。

人工芝にベースの座布団

「野球ファンが気軽に集まれる場があればいいなと考えたのが始まりです。
たまにサッカーやラグビーのパブリックビューイングもやっていますかと問い合わせも頂くのですが、うちは野球以外は一切やりません。あのお店いつ行っても何かしら野球に関わっているよねと言われるお店でありたいなと思っています」

 そんな生粋の野球好きである高橋さんのこだわりは、店舗の内装以外にも多くある。

 お店では不定期でプロ野球OBを招いたトークイベントを開催したり、メニューにおいてもプロ野球ファンとっては馴染みの深いものを提供している。

料理メニュー①

「人気なのは、広島カープのヘルメットを模した『赤ヘルトマト』や東京ドームサラダ、また横浜スタジアムの名物を真似した『みかん氷』などです。やっぱり野球ファンならニヤッとして頂けるようなメニューが人気ですね」

 他にも、お通しには創業以来ずっとプロ野球チップスを提供しており、もちろん一緒についてくるトレーディンカードもプレゼントしている。

「なのでウチはプロ野球チップスを年間で1万パックくらい購入していますね。おそらく大得意先だと思いますよ」

 高橋さんは、今後も「ベースボール居酒屋リリーズ神田スタジアムはライトなファンでも気軽に足を運べる、良い意味で敷居の低いお店でありたい」と話す。またスタッフが着用するユニフォームがピンク色であるのも、特定の球団を想起させないための気遣いからだ。

「(東京なので)巨人やヤクルトのファンが多いかと思われるかもしれませんが、予想以上にファンもバラけますね。女性も非常に多いので、これからも様々なお客さんに気軽に来てもらえるようにしたいですね」

 心から野球を愛する「監督」が作り上げたベースボール居酒屋「リリーズ 神田スタジアム」。少しでも野球が好きというファンは、是非気軽な気持ちで足を運んでみてはいかがだろうか。

写真/記事:栗崎祐太朗(WoodStock)