- プロ野球
2019.08.28 12:00
「HAWKS STORE」は非日常感の連続!店内に撮影スポット、BGMから照明まで【Ballpark Trip vol.16】
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近年、プロ野球各チームのグッズショップが目覚ましい進化を遂げている。一昔前の少し野暮ったいイメージから一新。まるでアパレルショップかと見間違うようなショップが増えている。
福岡ソフトバンクホークスも例外ではない。本拠地であるヤフオクドームには、今シーズン大幅なリニューアルを行った「HAWKS STORE」(以下、ホークスストア)がそれにあたる。
ヤフオクドームの8番ゲート付近に位置するホークスストアは、なんと外観が黒一色。ホークスストアのロゴがなければ、一見グッズショップだと思わないような佇まいである。
そんなホークスストアについてFanatics Japan(以下、ファナティクス・ジャパン)の千原暁子さんに話を伺った。
(注:ファナティクス・ジャパンは、2018年10月11日に福岡ソフトバンクホークス と包括的なパートナーシップ契約を締結したことを発表しており、現在、オフィシャルサプライヤーとしてユニフォーム等の提供、ホークス関連の商品開発から店舗・ECサイトの運営等幅広くおこなっている)
今回のリニューアルにあたって意識したのは装飾だという。千原さんによると「ショップでも球場内にいるような臨場感を感じてもらうため、球場と同じようなデザインを施しました」とのこと。たしかに床を見ると、マウンドやホームベース、そしてバッターボックスなどが描かれている。
また、店内には円陣を組んでいる選手をイメージしたスポットがある。そこに飾られているユニフォームは実際に選手が着ているものと同じ仕様。一部選手のものには直筆サインも入っている。「ここでは多くのお客様が写真撮影をおこなっています」と千原さんは教えてくれた。
ただユニフォームが飾られているわけではなく、写真撮影を行いやすいように工夫がなされているのだ。また、いくら広い店舗とはいえ、商品の陳列スペースには限りがある。店舗としては多くの商品を並べたいはず。しかし、そのスペースを削ってまで、ファンの交流が生まれやすいよう撮影スポットをつくるのは、「すべてはファンのために」という企業理念を持つファナティクスらしい発想。
他にも工夫は多い。千原さんは「店内はアパレルショップのようにゆったりとしたスペースを意識し、商品の見栄えがよくなるように照明の数を増やし明るくしました。また、複数の照明器具を使用しています」と教えてくれた。たしかに天井を見ると複数種類の電灯が確認できる。商品の見栄えを良くするためとはいえ、同じ店舗内で照明器具をひとつずつ変えるこだわりには驚かされる。
店内のBGMにもこだわりがある。球団のグッズショップでは球団応援歌であったり、選手の登場曲がかかっていることが多い。しかしホークスストアでは通常のBGMが流れている。まさにアパレルショップのようだ。
また、店舗の外からも中が見えるように、球場側の壁面はガラス張り。外から中の様子が見えるのは、初めてのお客様には安心材料だろう。少しでも店内へ足を踏み入れるハードルを低くしたい、という思いがあるようだ。
このように今シーズンからリニューアルされたホークスストアは、商品の陳列から、照明、BGMなどの細かい部分にまでかなりこだわっている。福岡ソフトバンクホークス とファナティクス・ジャパンの包括的契約は10年に及ぶ。これからも数々の取り組みを行っていくことだろう。従来のグッズショップとは違う「なにか」を見せてくれるはずだ。
記事:勝田聡