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2年生右腕・森田晃介の好投から代打・橋本典之が劇的サヨナラ打!慶大が開幕8連勝で優勝に王手!【10/20 秋季東京六大学野球 2回戦 明治大学 vs慶應義塾大学】

慶大の2年生右腕・森田が8回1/3を4安打無失点の好投を見せた

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 慶大が劇的なサヨナラ勝ち。2対1で明大を下して、開幕からの連勝を8に伸ばした。

 明大の先発は発熱の影響で1回戦での先発を回避した森下暢仁(4年・大分商)。17日に行われたドラフト会議で、広島東洋から1位指名を受けた六大学のエース右腕が序盤3回を2安打無失点に抑える上々の立ち上がりを見せると、対する慶大の2年生右腕・森田晃介(2年・慶應)も今季3試合に登板して2勝0敗、防御率0.00の好調ぶりをそのままに、3回を1安打無失点とほぼ完璧な立ち上がり。第1試合に続いての投手戦となった。

 試合が動いたのは4回表、明大はこの回先頭の陶山勇軌(2年・常総学院)がヒットとエラーで2塁に進むと、3番・北本一樹(4年・二松学舎大付)が一塁線を破る先制タイムリー。しかし5回裏、慶大が四球での出塁から2死2塁として2番・下山悠介(1年・慶應)がこの日2本目の2塁打を放って同点。6回以降は再び両右腕が好投を続け、8回1死から継投に移った中、試合は9回裏を迎えた。

土壇場の9回裏に代打・橋本が森下の153球目を左中間へはじき返す

橋下のサヨナラ打で小原がホームイン。劇的勝利に慶大ナインも喜びを爆発させた

 明大のマウンド上には、依然として森下。「アウトになっても球数を多く投げさせるようにしていた」と慶大・大久保秀昭監督。「雰囲気があって、流れがある打線だと思いました」と森下。2死から小原和樹(4年・盛岡三)が2塁打で出塁すると、四球を挟んで送られた代打・橋本典之(2年・出雲)が、森下の153球目を捉えて左中間を破るサヨナラタイムリー。劇的な形で熱戦に終止符を打った。

 試合後、興奮のベンチ裏で「よくやった。久しぶりに感動した」と目に涙を浮かべた慶大・大久保監督。これで開幕から8連勝で4カード連続の勝ち点獲得。全勝優勝もかけて2週間後の早大戦に臨むことになった。

明大の先発・森下は11奪三振の力投も力尽き「勝てなかった。これが結果です」と肩を落とした

■明治大vs慶應義塾大2回戦
明治大 000 100 000=1
慶應義塾大 000 010 001X=2
【明】●森下−西野
【慶】森田晃、増居、○石井−郡司

◎慶應義塾大・大久保秀昭監督
「よくやった。久しぶりに感動した。(9回代打の橋本には)絶対にこの回で決めるぞと一言だけ言った。森下君は初回から球は来ていた。ただ(病み上がりで)スタミナという点で後半チャンスが来ると思っていた。(先発の森田は)森下と互角に投げあった。ナイスピッチングです。今日は言うことありません。(優勝に王手も)去年はここから3連覇の夢を阻止された。そこから必ずやり返すという思いでここまでやってきた。いい準備をします」

◎慶應義塾大・森田晃介(2年・慶應)
「今日は左バッターに対してのカットボールが良かった。相手が森下さんということで絶対に1点もやれないという思いで投げていた。でも1点取られたのでまだまだです。森下さんはすごいボールを投げていたので、何が何でも食らい付いていくぞという思いで、楽しんで投げられた。自分のやれることをしっかりとできたと思います。スタンドからの応援にも勇気付けられました」

◎慶應義塾大・橋本典之(2年・出雲)
「自分のできることをやるだけだと思って準備をしていました。全部の球には対応できないので割り切って振りに行きました。打ったのはカットボール。ほぼ何も考えずにストライクを振ろうと思っていました。センターフライかと思って走っていたんですけど、よく落ちてくれました。気持ちで勝ったのかなと思います」