- プロ野球
2019.10.09 12:00
ナゴヤドーム『スタ(ジアム)飯』のプロデュースメニューは選手のお墨付き【Ballpark Trip vol.22】
全国各地にあるプロ野球の本拠地球場には、所狭しと飲食店が並んでいる。そこには昔から変わらぬ懐かしさを感じさせる店舗もあれば、最近の流行りを感じさせくれる店舗もある。
そのなかで定番となっているのが、選手本人の名前が冠となっている商品だ。選手の関わり方はそれぞれ違う。選手本人によるプロデュースものもあれば、出身地の食材を使用したものもある。
中日の本拠地であるナゴヤドームにおいても、各店舗で選手の冠がついた商品は販売されている。そのなかで目を引くのが『肉のスタ(ジアム)飯』である。
肉を中心とした商品を並べている同店に並ぶ選手プロデュースメニューは『京田丼』、『ビシエドン(丼)』といったように選手の名前がそのまま丼になっている。そのためインパクトは抜群だ。しかし、何が入っているのかは一見するとわからない。その秘密を、店舗責任者の松井さんに伺ってみた。
「サブタイトルは付けておりますが、当店舗のメニューは『選手がプロデュースしたどんぶり』と認知されています。それによってファンの方からは『今年はビシエド選手や京田選手がプロデュースしているんだ』というふうに見てくれています。」とのこと。
たしかに確認すると『”ビシエドン(丼)”ステーキ丼』、『”京田丼”特製ビビンバ丼』となっている。しかし、レジ横でファンを見ていると、ほぼ選手の名前で注文しており、サブタイトルで注文する光景は見られなかった。ファンからは選手の名前で認識されているようだ。
また、ビシエドン(丼)のステーキも1枚、1枚焼き上げているという。注文が入ってからご飯・お肉を盛り付けていく。定番メニューであるローストビーフ丼もブロック肉をその日にカットして仕込んでいるという。作り置きしないのがポリシーなのだ。
プロデュース商品は毎年変わるが、企画はどの段階から始めているのだろうか。松井さんによると「オフシーズンの年明け名古屋で自主トレを行っている期間、もしくは沖縄のキャンプから戻ってきた3月に選手にヒアリングをさせて頂きます。その後、試作をつくり選手にも実際に食べてもらって店頭に並ぶことになります」と教えてくれた。
選手の名前がついているということもあり、選手本人がしっかりと味のチェックを行っている。また、選手の好きなものを丼にするため、松井さんをはじめ開発スタッフの再現力が問われてくる。
そこで微調整を行うことはあるが、NGとなったことはないとのこと。それだけ肉のスタ(ジアム)飯が、選手たちから信頼されているということでもある。
「選手も一緒になって考えてくれているメニューを食べながら応援してみませんか。でも、人気商品は試合開始早い段階で売り切れていることもありますのでお早めに(笑)」と松井さんは笑う。
選手の舌をくぐり抜けてきたプロデュースメニューを食べながらの観戦もおもしろい。きっと選手への思い入れが強くなる。オフシーズンには来年は誰のメニューが生まれるのかを想像するのも楽しみ方のひとつだろう。答え合わせは来年だ。
(記事:勝田聡)