- プロ野球
2019.08.14 12:00
楽天生命パーク宮城はチームショップでも「チャレンジ」【Ballpark Trip vol.14】
仙台駅方面から楽天生命パーク宮城に足を踏み入れると、目の前に飛び込んでくる楽天イーグルスのロゴ。チームショップ入り口である。イーグルスゲート側から見ると、正面はほぼガラス張り。それはまるでアパレルショップのよう。
取材に訪れたのは平日であるにも関わらず、ショップ内は夕方から多くの人で溢れていた。そんな大盛況のチームショップを管理する株式会社楽天野球団マーチャンダイジング部野口翔雄さんに話を伺った。
2015年にオープンしてから5年目を迎えるチームショップ。これまでに多くの苦労もあった。野口さんによると「試合開始前1時間位がお客様ご来店のピークになってきます。ピークの時間のお客様を少しでも早く対応できるようにすることが大変でした。そのためにオペレーションの改善も行い、レジの台数も増やしました。」とのこと。
レジのスタッフに目を向けてみる。スタッフはお会計が終わると、番号札を掲げて待機列のお客様にレジが空いていることを伝えていることがわかる。それも工夫のひとつだ。アパレルショップなどでは見かけるが、スタジアム内にあるグッズショップでは珍しい。グッズショップという括りではなく、アパレルショップなども参考にしているそう。
つづいて、何が人気のグッズなのかを尋ねてみると「やはりMyHEROタオルが人気です。全選手のタオルを毎年更新していて、応援アイテムとして定着していますね。2枚、3枚と持っているお客様も多いです」と野口さんは教えてくれた。
また、おすすめアイテムは「MyHEROタオル、MyHEROユニフォーム、ウイニングクラッチの三点セットを持っていると楽天生命パーク宮城での応援がより一層楽しくなりますよ」と話してくれました。ウイニングクラッチは聞き慣れないかもしれないが、楽天生命パーク宮城でチャンス時に流れる音楽に合わせて、前後に振りかざすアイテムである。スポンジ製なのでお子様でも危なくないのは、小さな気遣いだ。
(参考)https://twitter.com/Rakuten__Eagles/status/1140554954655948800?s=20
その他のグッズ展開を見渡すと驚くことがある。育成選手まで含めて、全選手のレプリカユニフォームが販売されているのである。一般的には主力や一軍クラスの選手だけユニフォームが用意され、その他の選手は受注販売にすることが多い。その疑問をぶつけると「もともとは一部選手の販売だったのですが、今は全選手になりました。自分のお気に入りの選手を見つけて応援してほしいという球団の思いから、その方針に決めました」と野口さんは教えてくれた。
また「他球団の先駆けになるような取り組みやアパレルブランドさんとコラボして、今までになかったものを作ることができる、チャレンジできるのが球団としての強みですね」とも。幅広いアイテムを取り揃えているのは、チャレンジする姿勢の賜物だと言えそうだ。
これから足を運ぶファンに向けては「試合で使う応援アイテムだけでなく、日常使いできる生活グッズまで幅広く取り揃えているので、店内を歩きながら見てもらいたいです」とのメッセージも。
店内は広い。応援アイテムや日常使いできるような小物、そして仙台のお土産になる商品まである。歩いてみると、野口さんが言うように幅広くアイテムは揃っていることがよくわかる。
アパレルショップのような開放感のある店内は、今年からデジタルサイネージも設置されている。従来のグッズショップとは華やかさが一味違う。一方で壁面上部には過去の名場面が、巨大な写真として飾られている。新しいことを取り入れつつも、歴史を大事にしていることが窺い知れる。
日本でも有数のボールパークといえる楽天生命パーク宮城は、完全キャッシュレスなど多くのチャレンジをおこなっている。その想いはチームショップも同じだった。これから先、どのようなチャレンジをおこなっていくのだろうか。あっと驚くアイテムやコラボに期待したい。
(記事:勝田聡)