ロイヤルズのヨルダノ・ベンチュラ投手が22日、母国のドミニカ共和国での自動車事故で死去した。ロイヤルズが発表した。同日は同じくドミニカ共和国出身の元メジャーリーガーで昨季、韓国のKTウィズでプレーしたアンディ・マルテ内野手が別の自動車事故で死去。2選手の訃報に現地では衝撃と悲しみが広がっている。

■同日にドミニカ出身2選手が別の事故で死去、訃報に衝撃と悲しみ広がる

　ロイヤルズのヨルダノ・ベンチュラ投手が22日、母国のドミニカ共和国での自動車事故で死去した。ロイヤルズが発表した。同日は同じくドミニカ共和国出身の元メジャーリーガーで昨季、韓国のKTウィズでプレーしたアンディ・マルテ内野手が別の自動車事故で死去。2選手の訃報に現地では衝撃と悲しみが広がっている。

　米最大の移籍情報サイト「トレード・ルーモア」はMLBのロブ・マンフレッド・コミッショナーが「球界、特にドミニカ共和国の熱烈なファンにとって非常に悲しい日となった」との声明を発表したことを伝えた。

　ロイヤルズの地元紙「カンザスシティ・スター」電子版では同球団のデイトン・ムーアGMがベンチュラの訃報を受け「常に人生に対し熱意を持っていた。純粋であり、新鮮で、恐れ知らずだった」、「本当に情熱的だった。競い合うことが大好きだった」とその死を悼んでいる。

　また同紙は、ベンチュラの事故に関して毒物などの検査結果が出るまでに3週間ほどを要する一方、アルコールは検出されなかったことをレポート。記事によると、シートベルトを着用しておらず、濃霧で山道が続く中でコントロールを失ったとの見方も出ているという。

■カノ「愛情を分かち合った兄弟」

　ロイヤルズの球団公式サイトでは周囲が悲嘆に暮れる様子をレポート。ベンチュラとロイヤルズでチームメイトのエリック・ホズマー内野手は自身のツイッターで「エース。兄弟よ、愛している。信じられないし、何と言っていいのか分からない。愛しているよ、エース」と綴り、同じくロイヤルズのマイク・ムスターカス内野手も「大好きなエース。他に何と言ったらいいんだろう。寂しくなるよ。安らかに眠れ。エース」と死を悼んでいる。

　また、2選手と同じドミニカ共和国出身のロビンソン・カノ内野手（マリナーズ）はツイッターで「僕たちは、野球そしてドミニカ共和国への2つの愛情を分かち合った兄弟だ。ヨーダノ・ベンチュラ、アンディ・マルテ。安らかにお眠りください」と綴っている。

　球団公式サイトでは、2選手の訃報に関し、MLB選手会で専務理事を務めるトニー・クラーク氏が「アンディ・マルテとヨーダノ・ベンチュラの悲劇的な死を知り、私たちは深い悲しみに暮れています」との声明を発表していることもレポート。「若い2選手を失い、この心情をどう表現したらよいのか分かりません。米国、中南米にいる家族、友人、同僚、ファンに我々の想いが届きますように」とその死を悼んでいる。

　最速100マイル超え（約161キロ）の剛腕ベンチュラは2013年にロイヤルズでメジャーデビューしたばかりの25歳で、4シーズンで94試合に登板。38勝31敗、防御率3.89の成績を収め、将来を嘱望されていた。また、インディアンスなどでプレーしたマルテはメジャー通算7シーズンで307試合に出場。854打数186安打、打率.218、21本塁打、99打点。33歳の若さだった。