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アジアを席巻した宝刀スライダーで勝負 日本ハム期待の新人ドラ1堀


各地で新人合同自主トレが開催され、2月1日のキャンプインに向けて準備を進めるルーキー達のハツラツとした様子が伝わってくる。日本ハムにドラフト1位で入団した左腕・堀瑞輝投手(広島新庄)もその1人だ。

■昨夏甲子園では3試合で防御率1.20、U-18代表では3試合を無失点

 各地で新人合同自主トレが開催され、2月1日のキャンプインに向けて準備を進めるルーキー達のハツラツとした様子が伝わってくる。日本ハムにドラフト1位で入団した左腕・堀瑞輝投手(広島新庄)もその1人だ。

 昨年の高校野球は、横浜・藤平(楽天)、履正社・寺島(ヤクルト)、花咲徳栄・高橋(広島)、作新学院・今井(西武)の“高校BIG4”が大きな話題を呼んだが、その影に隠れながらも、しっかりと評価を高めていたのが堀だ。広島新庄では1年夏からベンチ入り。2、3年夏に連続して甲子園出場を果たした。昨夏の甲子園では3試合を1人で投げ抜き、30回を投げて失点はわずかに4、防御率1.20の好成績を残した。

 U-18代表メンバーとして出場したアジア選手権では、慣れない中継ぎ起用となったが、3試合に登板して9回2/3を1安打18奪三振無失点という圧巻のピッチングを披露。チームがピンチの場面に登場しても動じず、気迫のこもったピッチングを披露する姿に、代表を率いた小枝守監督は「試合の流れを変える力を持つ投手」と絶大な信頼を寄せていた。

 スリークオーター気味のフォームから繰り出される速球は、昨秋の岩手国体で最速150キロを計時。キレのいい速球やチェンジアップにも定評はあるが、最も高く評価されているのがスライダーだ。U-18アジア選手権決勝チャイニーズ・タイペイ戦では、2度目の対戦にも関わらず、相手打線は堀のスライダーに対応できず、三振の山を築き上げた。

■「一番自信がある」スライダー、その特長は…

 スライダーは堀自身「一番自信がある」と話す。

 その球種で同世代の各国代表を封じられた結果は「自分が思っていた以上」。分かっていても対応することができないチャイニーズ・タイペイ打線、韓国打線を見て、当時小枝監督は「(スライダーの)曲がりが打者の手元なので、スイングができないんでしょうね」と分析していた。

 日本ハムの新入団選手発表記者会見では、自己紹介で「僕は『暗い男』です。目立つことが得意ではないので……。これから克服していければ」と珍回答した左腕。「普段は静かな方。でも、野球の時は、すごく気合を入れます。マウンドの上に立つ時は『自分が絶対に抑える』って思ってやっています」と、野球では常に強気に攻めていく。

 アジアを席巻した“宝刀”スライダーを持つ堀が、選手育成に定評ある日本ハムで、プロとしてどのように成長していくのか。左腕の成長ぶりが楽しみだ。

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