- 大学野球
2018.10.25 13:52
山川穂高に通づる姿勢と柔らかさを持った長距離砲 中山翔太(法政大)
「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」
座右の銘は「筋肉は一日にしてならず」、尊敬する人は俳優のアーノルド・シュワルツェネッガーと公言するように、鍛え上げられた筋骨隆々の肉体でバットを振り抜き、東京六大学リーグ通算11本塁打を放った右の長距離砲だ。
今夏は東京六大学選抜の一員として世界大学野球選手権に出場。その大会前の練習試合で視察に訪れた侍ジャパントップチーム・稲葉篤紀監督の前でも豪快な一発を放ち「あれだけの飛ばす力は楽しみ」と期待をかけられた。
富士大監督時代に山川穂高(西武)を育成した法政大・青木久典監督は「山川とはタイプは違うが、ひたむきに取り組む姿勢や手首の柔らかさは似ていますね」と評価する。
今秋は青木監督とマンツーマンで取り組んだ左手主導のスイングがハマった。初戦の早稲田大戦では、同じくドラフト候補に挙がる左腕・小島和哉が投じた外角高めのストレートにやや泳ぎながらもほぼ左手一本で振り抜くと、打球はレフトスタンド前段に飛び込む先制の2ラン本塁打となった。そして9回には身長200cm左腕の今西拓弥が投じた真ん中高めのストレートを振り抜くと、打った瞬間に本塁打と分かる打球はレフトスタンド中段に飛び込んだ。上半身に頼ってしまう課題も解消された形で2本塁打を放ち、スカウト陣に大きなアピールを果たした。
さらに2カード目の明治大戦でも貴重な場面でタイムリーを放ち、3カード目の慶応義塾大との首位攻防戦でも本塁打を放った。現在、早慶戦の結果次第ではあるが法政大に2012年秋以来の優勝の可能性を残して最後のリーグ戦を終えた。
また、いつでも全力疾走を怠らない姿勢や長距離打者にかかわらず高い打率も魅力だ。今春は打率.380を残すなど通算打率は3割を超えて、対応力も十分だ
「プロでは1年目から活躍したいです」と息巻くように、猪突猛進な性格も生かして、輝かしい栄光をその太い腕と厚みのある体で奪い取りたい。
文・写真=高木遊
TBSテレビ「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」番組公式サイト
http://www.tbs.co.jp/baseball-draft/