 巨人―ＤｅＮＡ２５ 　９回、ＤｅＮＡ・乙坂を三飛に打ち取り、ほえる巨人・菅野。今季７度目の完封で１４勝目を挙げた＝東京ドーム【写真提供：共同通信社】ƒ€

　読売巨人の菅野智之が28日の横浜DeNA戦に先発し、9回を5安打無失点に抑えて今季14勝目。セ・リーグでは1989年の斎藤雅樹以来29年ぶりのシーズン7度目の完封勝利を挙げた。

　立ち上がりから相手先発・東克樹との緊迫の投手戦を展開。5回を終えて共に2安打無失点で0対0のまま終盤戦へ突入した。東が7回5安打無失点でマウンドを降りる中、菅野は「負けるわけにはいかないので意地を見せました」と8回、9回のマウンドにも上り、9回には1死2塁、2死2、3塁のピンチを背負ったが、乙坂智を内角スライダーでサードフライに仕留めてガッツポーズ。するとその裏、1死走者なしから長野久義が劇的なサヨナラ本塁打を放ち、チーム、そして菅野の勝利が決まった。

　勝利の瞬間、ベンチから飛び出して喜んだ菅野。「打った瞬間は見てなかったんですけど…」と言いながらも、「放物線を見て、入るんだなと思いました。もう、これ以上ない結果だと思いますし、チームが勝って良かったです」安堵の表情を見せた。

　終わってみれば9回を5安打無失点。三振は2個と少なかったが、新人王確実のルーキーとの投げ合いを制して貫禄の完封劇。横浜DeNAとの直接対決を制してチームを3位再浮上に導いた稀代のエースは、「残り試合も少ないですけど、何とか一つ上の順位にいけるように頑張ります」と誇らしげに胸を張った。